
床下のヘドロ撤去をさせていただいた宮城県石巻市ご夫婦と孫のコテツくん。ご夫婦の人柄もあって楽しい時間でした
お久しぶりです。
web制作の仕事をしていながら、ずうっとブログの更新ができずにいました。いろいろ原因はあるのですが、やはり三月十一日の震災の影響がぼくにとってはとても大きいものでした。
被災された方々の日常はいまだ回復せず、東京電力の原発崩壊もその収束が見えず、政府からの勇気と光を提示するメッセージも届かず、三ヶ月前と何が改善されたのか分からない状況だと思います。
それでもぼくたちは生きているし、このろくでもない状況に茫然とする期間から、現実を受け止め、教訓を学び、前に進まなければならないのだと思うようになりました。
ぼくは四月十日から一週間、会社にお休みをいただき、宮城県石巻市にボランティアに行かせていただきました。
現地では学校の体育館に避難されている方へお湯を配ったり、津波に呑みこまれた個人住宅のヘドロ撤去や家屋整備などをやらせてもらいました。実際に現地に行ってさまざまな方とお会いし、被害を受けた現場を見ることで学ぶことも多い一週間でした。
現地であたたかく迎えてくれたボランティアスタッフの皆さん、いろんなお話をしてくださった被災地の皆さん、忙しい時期に我儘を許して一週間行かせてくれた会社の皆に本当に感謝しています。
宮城・福島から帰ってきて、何人かの方に「被災地のことを話してほしい」と促されたのですが、ぼくはなかなか話せませんでした。話してほしいと言ってくださる方たちは被災地のことを知ることで自分もできることがあるんじゃないかと思われたりと前向きな視点で言ってくださる方もいらっしゃったのにぼくはうまく話せませんでした。
ぼくは「被災地の方のためじゃなく、自分のために行った」という思いが強く、それをうまく説明できませんでした。
そんなとき、ある人に「被災地のためじゃないなんて理解できない。ちゃんと説明してほしい」と言われ、自分の言葉でどういえば伝わるのかとしばらく考え込みました。
多くの方もそうだったと思いますが、ぼくは三月十一日からの一ヶ月は震災のことしか考えられませんでした。寝ても覚めても頭の中は震災のことでいっぱいでした。呪いのように。
テレビの向こう側で津波に呑み込まれ人が亡くなっていく姿、原発がどんどん崩壊していく姿にぼくは茫然としました。波に呑み込まれていく人々はぼくであったし、絶望的に崩壊していく原発はぼくが容認してきた社会でした。三月十一日を境に、それらはぼくの中に入ってしまいました。否応なく。大きな影と共に。
なかでも大きかったのが、東京電力の原発崩壊でした。原子力発電所が日に日に崩壊していく姿を見て、福井の方の被害地域が日に日に拡大していく状況を見て、「これは、ぼくも共犯者じゃないか」と思いました。
ぼくは三十七年間生きてきて、原子力発電に対して、またその管理システムや監視体制に対して明確な態度を示さず、既成事実として認知してきました。崩壊していく原発と拡大していく被害は、ぼくが容認してきた社会システムの結果でした。
原発容認派か否定派かという話ではなく、目の前でどんどん崩壊していく東京電力の原発は、自分が内包された社会であり、その社会に対して無関心という票をぼくが投じてきた結果でした。その点において、ぼくは世界を崩壊された者であり、同時に共犯者でした。
ぼくは幸運にも直接被害を受けなかった。そして、世界はまだ続いていくらしい。
ぼくは共犯であることを認め、そこから学び、再出発しなくてはいけない。生きていくなら。
そんな気持ちで四月を過ごし、五月が通り過ぎ、六月を迎えました。
あの三月十一日から、今日で三ヶ月を迎えます。
この期間に御承諾いただいた仕事として、太陽光発電においてスペースコストやメンテナンスコストを削減でき、山岳地帯や海岸沿い、ビルや既存インフラなどでの利便性が高い両面発電が可能なシステム、採光型両面太陽電池「サンジュール」の特設webサイトを制作させていただけることになりました。(長野市の矢木コーポレーション様)
今の自分にできる精一杯のことと、多くの方の力をお借りして、良いものを作りたいと思います。
そして、今日から改めて日々の楽しいことや胸にぐっときたことなどを綴らせていただきたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。
四月十一日から一週間、宮城・福島へボランティアに行った間のツイートをまとめました。
よかったらご覧ください。
http://togetter.com/li/147174

【ホッチキス針は古紙の再生紙工程で支障ありません】との注意書き
突然ですが、皆さんは使用済みの書類は
資源ゴミとして出していますよね?
もちろん、ぼくもそうです。
web会社とはいえ、オフィスペーパーは
やはり大量に出てしまいます。
できるだけ無駄なく使おうとJBNでも
メモ用紙にしたり裏紙をコピーに使ったりしています。
資源ゴミに出すときも、書類を留めたホッチキスの針は
古紙再生に邪魔だろうとコツコツ取っていました。
たまに見逃して資源ゴミコーナーに入れてしまって
同僚に怒られたりして。
そしたら、なんと!
古紙再生の処理時に古紙をドロドロに溶かして
不純物を取り除くのでホッチキスの針は取り除か
なくてもいいのだということが本日発覚しました。
ええー!
全然知らなかった!
そしたら、あんなに背中丸めて爪を傷めてまで針を取らなかったのに...。
(背中丸めなくていいけど、針抜き使えよって話だけど)
あんまりびっくりして社内で大声を出していたら
「私も知らなかった」「私も」という声が続出。
twitterでも「ええー!」と驚きの声が。
その気持ち、よくわかります(涙)。
あんまりびっくりしたので、
生まれて初めてメーカーさん(マックス株式会社)の
問い合わせフォームにメールを送ってしまいました。
以下はその手紙です。
人生、いくつになっても何が起きるかわからない。
* * * * * * *
初めまして、こんにちは。
いつも御社のホッチキス針を愛用させていただいている
長野県の稲田(会社員・36歳)と申します。
本日はホッチキス針と古紙の再生について教えてください。
私は長野市のweb会社に勤めているのですが、ご多分にもれず
オフィスペーパーが山のように出る環境にいます。
使用済みの紙は裏面をコピーに再利用したり、資源ゴミに出すようにしている日々です。
先日、コピーに裏紙を使おうとしたら、ホッチキス針が取り除かれていなかったために
コピー機が詰まってしまいました。
「誰だ!ホッチキス針を取り除かなかった人間は!」とぼくは憤ったのですが、そこに登場した上司が
「稲田君、そこは資源ゴミの箱だよ。コピーの裏紙は専用の箱からセットしたまえ」と言うのです。
そこでぼくは益々憤慨いたしました。
「いや、ここは資源ゴミの箱ですよ。そもそもホッチキス針は取らなくてはいけないじゃないですか!」と。
すると、上司はさらに澄ました顔で言いました。
「ぼくも資源業者さんに確認したんだけどね、紙の再生過程で針やクリップは取り除くようになっているから
ぼくたちが取る必要はないんだよ」と。
ぼくは晴天の霹靂でした。
「ええー!全然知らなかった!」
そこに同僚も「そうなんですよ、ホッチキス針の箱裏にも書いてあるんですよ」と御社の針箱を取り出してきました。
そこには【ホッチキス針は古紙の再生紙工程で支障ありません】と注意書きがありました。
社内は騒然となりました。
「ええー!それじゃあ、今までコツコツと爪を割りながら針を取っていた日々はなんだったんだ...!」
「そうだそうだ」
「私も知らなかった!」
それを聞いて上司は得意満面ですが、
「いやいや、だったら教えてくださいよ」とぼくが更に憤慨したのは言うまでもありません。
さて、長々と書いてしまいましたが、本日メールさせていただいたのは
「こういうことを知らない人は日本中にまだまだいるのではないか」ということです。
ぼくは今まで書類をまとめるときにホッチキスの方が便利なのに、
その後の針を取り除く手間を考えると不便だけれどクリップでまとめて保管したり同僚に渡したりしていました。
これはホッチキスメーカーさんにとっても、もったいないことだと思うのです。
ぼくは今日知ったことで「ああ、これからどんどんホッチキスで書類をまとめられるぞ」と
晴れ晴れした気分になりました。
お聞きしたいことは2つございます。
1)ホッチキス針は古紙の再生に本当に支障がないのでしょうか?(一部例外があるのでしょうか?)
2)ホッチキスメーカーさんはこの件について業界全体でPRするお気持ちはないのでしょうか?
以上の2点です。
お忙しいところに誠に恐縮でございますが、
もしお返事がいただけるのであればこんなに嬉しいことはありません。
この出来事で「何でもっとPRしないのだろう?」と素朴に疑問に思ったことと、
「えー!知らなかった」とびっくりする人々が周囲に沢山いたことが印象的で
御社にメールをさせていただいた次第です。
蛇足ですが、twitterでこのことをツイートした際に多くの人々から反応がありました。
一般ユーザーのリアルな声としてお読みいただけましたら幸いです。
----------twitter----------
【私】本日の衝撃。今まで爪が割れる思いでコツコツ取っていた資源ゴミのホッチキスが、ゴミ処理の過程で自動的に排除されるので、そんな必要がなかったと知ったこと。まじですか!ホッチキスメーカーは箱裏に書くだけじゃなく、声を大にしてアピールすべきじゃないですか!おれの割れた爪を返してくれ。
【A】衝撃です
【A】指先をがさがさにしながらとっているダンボールについたガムテープももしかして・・・。
【私】衝撃でしょ!PRした方がホッチキスメーカーはプラスになると思うよね
【私】なんかね、噂によると、糊の類もちゃんと処理するから気にしなくていいんだって...
【B】次々と明かされる衝撃が...笑(略)こうゆうことって 探すとたくさんありそうですね。。
【A】もっと早くに知っていれば・・・
----------twitter----------
twitterは以上です。
長文、乱筆乱文をお読みいただきましてありがとうございます。
メーカーさんにこういった問い合わせを差し上げること自体私にとって初めての経験でして、
何か失礼がございましたらお詫び申し上げます。
そうした初体験をするくらい私にとって衝撃的な事実だったのだとご笑読いただけましたら幸いです。
この度はありがとうございました。
今後の御社のご発展を心よりお祈り申し上げます。
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株式会社JBN
Webディレクター
稲田英資
〒380-0904 長野県長野市七瀬中町1072
http://www.jbnet.jp/
inada@jbnet.jp
TEL:026-224-2011 FAX026-224-4583
よろしかったらブログもご覧ください。
http://jbnet.jp/blog/otona/
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そしたら、1時間後にお返事をいただきました。
さすがちゃんとしている企業は対応が早い。
稲田 英資 様
拝啓 お問い合わせありがとうございます。
日ごろ弊社製品をご愛用賜り誠にありがとうございます。
早速ですがお問い合わせについてですが、
1)通常の古紙の再生過程では、古紙を溶かしそれぞれの比重により古紙に必要な紙の繊維を取り出し、
インクや針等の不純物を取り除く方法が一般的です。
※稀に自治体により、針を除くように指導している自治体もあります。
2)弊社では、お客様が見た様に、ホッチキスの箱に印刷して皆様の目に留まる様にしたり、
弊社ホームページにも載せて、周知活動はしております。
アドレスは下記
http://wis.max-ltd.co.jp/op/h_story4.pdf
以上、簡単ですがお客様の問い合わせの回答とさせて頂きます。
今後も、弊社製品をご愛顧賜ります様よろしくお願い申し上げます。
敬具
++++++++++++++++++++++
マックス株式会社
お客様相談ダイヤル(以下略)
* * * * * * *
うーん、なるほど。
マックス株式会社さん、お忙しいところにご丁寧なお返事ありがとうございました。
周知活動もやってらっしゃるんですね。
知りませんでした。
勉強不足ですみません。
でも、ここで思ったのは
きっとぼくみたいに爪を痛くして針を取っている人は
まだまだ日本全国にいるわけで、
そういう同志たちに
「ホッチキス針は古紙の再生紙工程に支障ないんだよ!」
「もう爪を痛くしなくていいんだよ!」
と声を大にしてのアピールがホッチキス業界全体の活動としてあっていいんじゃないかということです。
だって、本当に心が晴れ晴れしましたから。
ホッチキス使っていいんだ!って。
ホッチキス業界さん、楽しいPRサイトを作りませんか?
「ホッチキスは裏切らない」とか。
「もう20年も、ホッチキスはがんばっていました」とか。
ホッチキスの好感度急上昇のPRサイト、
ぜひ作りましょう。

恋してしまった中華鍋。
このコロンとした風情がたまりません。
鍋に収まっているのはひじき。おいしそう。
今日は取材で料理研究家の方のご自宅にお伺いしました。
ご自宅は高台の住宅地にあって、
外観は緑が多めの一般住宅。
でも、一歩入ると空気が違う。
高めの天井や広めに取られた窓、
緑が溢れかえっている庭、
開け放たれた和室の陰影ある表情、
使い込まれた和箪笥、
鍵や取っ手の装飾が無骨だけどどこか雅な韓国の箪笥、
面倒そうに寝転がっている16歳の白猫。
そこにあることが、とてもしっくりしていて、
そこにいることがこの家の大切な一部。
お邪魔したぼくたちもその家の一部になって
しっくり寛ぐことができるのでした。
余計なものがないということは
こんなに気持ちがいいことかと、
ちょっとうれしく、そして憧れてしまいました。
こんな家に、こんな風に暮らしていけたらいいなと
素直に思えた取材です。
そして、やっぱり調理道具がとても良かった。
プロの料理研究家!という感じがなくて、
愛情をこめて使い込まれている道具たちでした。
取材内容としてはそんなにいらないのに
興奮して台所で何枚も撮ってしまいました。
とくに好きになってしまったのが写真の中華鍋。
小ぶりな感じといい、
愛情込めて使い込まれた感じといい、大好きです。
ひとり興奮してバンバン写真を撮っていたら
料理研究家の方も「私もこれ好きなのー」と興奮し、
大人二人で中華鍋を囲み「いいよねー」と大騒ぎした
取材の一幕なのでした。
取材した時計職人の動画をシコシコと編集中。
大変だけどおもしろい。
道を極めた人は皆さんコクがあって、大変魅力的なのだ。
しかし、取材中の動画に
「稲田くん、そのカメラは声も撮れるの?」という上司の声が入っていた。
いつの時代の話ですか、上司よ...。