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「漫画100」改め、大人になれば 稲田英資

大人になれば - よしながふみ天才論

よしながふみ天才論④

   更新日:2008.07.30

『彼は花園で夢を見る』よしながふみ/新書館

また傑作に出会ってしまった。

5年前、カメラマンの友人(女子)に薦められたのがよしながふみ。

『西洋骨董洋菓子店』、『フラワー・オブ・ライフ』

どれも夢中になって読み、彼女に出会えた幸せをフツウに満喫していたのだ。

これを読むまでは。

すごいぞ。

こんな、こんな愛を描けるんだ。この人は。

この美しいエンディングを皆で語り合いたい!

ああ(吐息)。



必読中の必読。



よしながふみ天才論③

   更新日:2008.07.26

『ソルフェージュ』よしながふみ/芳文社

よしながふみは安易なハッピーエンドを是としない。

彼女の作品に登場する人物たちは、
戸惑ったり、傷ついたりしながらも、
人を愛することだけは止められない。

表題作のほか、小品だが
『すこしだけ意地悪な告白』が僕は好きだ。

人生に100点満点の解決策はないが、
そう捨てたものではないし、皆なんとかやっていくのだ。

そう思わせてくれる作品集。

正しい大人たちは必読。


よしながふみ天才論②

   更新日:2008.07.25

『月とサンダル』よしながふみ/芳文社

天才よしながふみのメジャーデビュー作。

彼女の偉大なる才能は、恋ではなく愛を描くことだ。

恋というドラマチックな舞台装置に頼ることなく、人を愛することで生まれる欲望や悲しみをそのまま抽出する。

僕たちが水を飲むかのように人を愛してしまう、あの訳のわからない不可避的な日常性を再現しているからこそ彼女の作品は読む者の胸を打つのだ。

10年付き合っている恋人に何にも魅力を感じないというそこの女子は必読。




よしながふみ天才論

   更新日:2008.07.23

『西洋骨董洋菓子店』よしながふみ/新書館

よしながふみに出会って早7年。

なんという才能の持ち主だ、という驚きは小沢健二に匹敵する。

デビューから一貫して「愛という行為をなす人々」を描いてきた彼女は、主にゲイの世界を扱うがゆえに正当な評価が足りないが、掛け値なしの天才だと思う。

...と書いていたのが2年前。よもやこんなに売れっ子になるとは!
天才がきちんと世に評価されたことが素直にうれしい。

本書はそんな彼女の代表作。

笑って泣いて。

残酷で愛しい人生がここにある。

世のすべての漫画読みは必読。


愛だけは捨てられない。

   更新日:2008.07.02

『愛とは夜に気付くもの』 (よしなが ふみ/ビブロス)

彼女の作品に登場する人物は、どんなに身を誤っていようが、どこか品がある。

仏革命前後、世間知らずな貴族とクールな執事の話。
現実感ゼロ、荒唐無稽なようで読後感が美しいのは、最終話のこの台詞の存在が大きい。

「ああ主よ このよろこびをどうやってあなたに感謝すればいいのでしょうか...! 」

どんな状況でも、どんな時代でも、愛だけは捨てられない彼らに、胸打たれます。

「ああ、最近楽しくないわ...」なんてお嘆きのそこの女子!
必読です。