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のれんに白く抜かれた「戸隠流手打ちそば」の文字。看板に偽りはございません。 ざるそばを注文すると丸い平ざるにやや太打ちのそばが"ぼっちもり"で出てきます。これはいわゆる戸隠そばのお約束ですね。今年、長野市は戸隠村と合併しましたので、市内に全国に名を馳せる有名そばどころが存在することになったわけですが、旧長野市内には本来の「戸隠らしいそば」を出す店は意外にも少数派です。 最近は長野でも、細打ちでのどごし重視の江戸前(つまり東京人好み)に近いそばが主流で、この傾向は年々進んでいます。 さて、ここ「山喜屋」さんは見ての通り小さなそば屋で、昼食時は確実に相席となります。人気の秘密はメニューにもあるかもしれません。お昼の一番人気はなんといっても「ざるそば定食」。ざるそばのほかにお子様ランチで使われるような仕切りのあるトレイが出てくるのですがメインのおかずは目玉焼きです。ざるそばに白いご飯、そしてトレイに盛られた玉子焼き中心のおかずという組合せは、通を気取らずお客さんにお腹いっぱい食べてもらいたいという肩肘張らない純粋な思いが伝わってきます。冬場にはおでんもあり、皆勝手に鍋から好きな串を取ってくるという方式です。 もちろんそばそのものも"当り"です。たかがそばといっても好みは様々で、太打ちのそばは素朴さが好まれる反面、ややゴワゴワした口当たりが敬遠される原因にもなっています。この店のそばはは太くてもそのゴワゴワを感じさせないところが好まれているのでしょう。 ところで長野市消防局を基点として市街地を南北にはしる通称「東(あずま)通り」は七瀬を二分する形となっています。山喜屋さんは当社からですと東通りの向こうにあり、道幅が広く交通量の多いこの道路を昼休みに横断して行かねばならないのは少し難点です。 この山喜屋さんの前の通りは通称「とんとんどおり」とよばれるのですが、その由来についてはほとんどの方はピンとくると思います。何がなんだかわからず目が点になっている方もおいでのようですが、その話はまたいずれ。
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