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生成AI時代に働き方はどう変わるか

作成者: 阿部 寛樹| 2025.07.07

こんにちは。JBNの阿部です。
先日、息子の小学校で毎年開催される「ホタルの観察会」に参加してきました。家から徒歩5分ほどの場所で、ホタルを数えるのですが、今年は猛暑のせいか例年より早くホタルが出没していたようで、数は少ないかな思いきや、100匹近くのホタルを観察することができました。そんな穏やかな長野からお届けします。

生成AI時代に働き方はどう変わるか

生成AIの登場によって、私たちの仕事の前提が変わってきています。業務の一部を効率化する便利なツールというレベルを超えてきているな、と日々感じています。
私自信、まだまだ勉強中ですが、生成AIを使うなかで得た現時点での気づきを残しておこうと思います。

誰でも70点を出せる時代へ

生成AIを使えば一定品質の文章や資料、アイデア出しはある程度誰でもできるようになっています。リサーチや文章の要約、コンテンツ構成の作成、Webに必要な細かな説明文の作成に至るまで、これまで経験と時間によって差がついていた領域の多くが、AIによって平準化されつつあります。

私自身も生成AIを業務に取り入れてから情報収集のスピードと質が格段に高まりました。

たとえば、長大な資料やインタビューの文字起こしもNotebookLMなどを使って音声化し、移動中に聴きながら理解を深める。あるいは、アイデア段階でのブレスト相手としてAIに投げかけることで、思いもよらなかった多数の視点で整理され、提案される。こうした活用が日常的になっていて、無くてはならない存在になっています。

「AIを使う」から「AIがいるのが前提」へ

生成AIはもはや「使うかどうか」ではなく、「AIが存在することを前提に、どう働くか」が問われる存在になっています。これは「アフターデジタル」の概念に近いと私は感じています。「リアルとデジタルは別物」ではなく、「リアルがデジタルに内包される世界」が来たとする考え方です。

これと同様にアフターAIは「人間の仕事の一部をAIに任せる」という部分的な使い方ではなく、AIありきがスタートで地点で、AIを使っていないということは論外であり。そうした世界観からどのように価値を発揮するかが重要になってきています。

スキルが平準化されるなかで、問われるもの

AIを使えばリサーチも文章も資料もそれなりに質の高いものがつくれとなると、アウトプットそのものでは大きな差がつきにくくなります。

では、なにで差がつくのでしょうか?

重要になってくるのは「その人が語っている意味」や「背景」です。同じ提案でも「この人が言うなら納得できる」というような、語り手の背景があるかどうか。経験や積み重ね、チームへの貢献など、過去の果たしてきた文脈によって受け手にとって納得性があるものかどうか判断されるようになっていくと考えています。

大切なのは「誰が語るか」

前述したように、AIを使えばある程度の「正しさ」は誰でも出せるようになります。でも、それだけでは人の心は動かせないし、仕事の本質には届きません。これからの働き方に必要なのは、「AIを前提に、誰が語るか」という視点だと思います。

どんな経験をしてきたか、何を大切にしてきたか、どんなふうにチームに関わってきたか。
そうした積み重ねがある人の言葉には、やっぱり力があります。

アフターAI時代に自分は何を語れるのか?

では、そんな私は何を語ることができるのか。
私はJBNの取締役を務めています。それと同時にディレクション・デザイン・システム・QCという4つのセクションの束ねる制作ユニットのリーダーを兼任しています。またプロジェクトの責任者として個別案件のディレクションのも関わり、経営と現場の間を行き来するように仕事をしています。

そうしていろんな立場で仕事をする中で大事にしていきたいことを見つけました。

関係性の力

そのひとつが「関係性の力」を信じることです。
スキルや知性は個人に宿るものと思われがちですが、実際には関係性の中で引き出されると感じています。

たとえば、お客様との関係性ではプロジェクトの初期段階からお互いに自己開示できると、単なる受発注の枠を超えて困難な状況も一緒に乗り越える関係になれたり、同僚との関係性では職域や立場の違いを超えて意見を言い合える雰囲気があるかどうかがプロジェクトの企画や設計の質に影響します。

関係性の力が発揮されるとき、自分でも思っていなかった力を出せたり、思い切って失敗することができたりします。逆に、私が相手の力を引き出す場面もあるかもしれません。力を発揮できるかどうかは、環境や周囲との関係性に大きく左右されます。だからこそ、関係性そのものが育つような土台をつくっていきたいと思っています。

「関係性の力」については個人で執筆しているnoteにもまとめていますので、興味ある方はご覧ください。

こうした関係性の力もアフターAIの時代だからこそ、重要になってきます。だれもがAIと一緒に仕事をすれば70点が取れる状況で、さらに仕事を拡張するには組織の中での関係性がキーになってくると感じています。

JBNの仕事はどこまで行っても人と人との間に立つ仕事です。この関係性こそが仕事を面白くするはずです。

私もまだ模索中ですが、生成AIを前提にしながら自分の視点や経験にしかない言葉を持って、チームやお客様との関係性の中で、AIでは代替できない意味を自分なりに届けていけたらと思います。

執筆者:JBN 阿部

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