一般財団法人 統計質保証推進協会 は統計の質保証を目的として、統計に関する調査研究や検定の実施などを行う団体です。当プロジェクトでは、その協会様が事業の1つとして行っている『統計検定』(日本統計学会公認の全国統一試験)のWebサイトをリニューアルいたしました。
データ分析の社会ニーズを受け、統計検定の受験生は学生を中心に伸びています。同協会ではキャリア形成や事業の意思決定を担うビジネスパーソンに向けて広報活動を進め、社会人層の受験者獲得も推進したいとお考えでした。
そのお考えを踏まえ、今回のプロジェクトではHubSpotを土台にしたオウンドメディアへリニューアル。新たな受験者層を開拓するためのWeb活用をより効果的に推進できる環境をつくりました。
統計やデータサイエンスの力はいまや現代人に必須の能力です。そんな中で「統計検定」の役割を考えたとき、統計の力をつける検定試験があることは十分に認知されているのだろうか、もっと「統計検定」のよさやメリットを伝え、多くの人に受験してもらう必要があるはずだ、ということで、広報戦略を見直すことになりました。
そこで設定した目標は「統計検定の認知度を高め、受験者を増やす」こと、見直しの方向を「ターゲットを意識した情報の提供」、「ターゲット範囲の拡大」、「広報手段の拡大」としました。
当然、Webサイトのリニューアルをすることになりますが、単なるデザイン変更ではなく、一から「統計検定」のあり方や受験動向を精査してリニューアルをしなければ目標が達成できないと考えました。同時に、より認知度を高めるために、動画配信やWeb広告などこれまで行ってこなかった広報手段も取り入れる必要性を強く意識しました。
すなわち、「統計検定」の現状分析をしっかり行い、それに基づき、ブランドコアを策定し(再策定し)、総合的な広報計画を立てた上で、サイトリニューアルをはじめ、各種の戦略を展開することにしました。
上記のような現状分析に基づく総合的な広報戦略は専門の会社にお願いすることを前提に検討をしていましたので、「コンサルティングを含め、Webコンテンツ制作、Web戦略の策定などをしていただけるよい会社さんはないか」と探していたときに出会ったのがJBNさんです。
見積もり段階から、現状を分析いただき、年齢軸(社会人|大学生|児童・生徒)や意識軸(受験決定層|受験検討層|未認知層)で分けた層別の施策や、活用事例インタビューの企画、プロモーション動画など、親身になって提案をいただきました。
結果、Webサイトもデザイン刷新とともにターゲット層を意識したページ構成となり、また、新しい施策展開など、私たちが求めている内容が実現することとなりました。
今回の広報戦略は3年計画で現在進行中ですが、こちらの細かいお願いにも丁寧に対応いただき、「納品して終わり」というのではなく、フィードバックも適宜行っていただくことになっています。安心して相談や提案をお願いできています。
統計の重要性が高まるなかで、統計検定が果たす役割や魅力をより多くの方に伝えられるよう、ブランドの整理と情報設計をお手伝いさせていただきました。
ブランドコアの策定からはじまり、キャッチコピーやメインビジュアルを通して統計に対する堅いイメージを払拭しながら、現代の社会人にとって「統計は必須のスキル」であるというメッセージを表現するよう心がけました。
また、受験者がスムーズに情報を得られるよう情報構造を整理するとともに、導線の見直しやわかりやすさを意識したコンテンツ構成を意識しました。
統計検定がこれからの学びやキャリアの中で、より多くの人に届いていくきっかけになれば嬉しく思います。
トップページでは『データ分析の「根っこ」を身につける』のコピーから着想を得て、あらゆるデジタルの基礎となる統計検定を「デジタルツリーの根っこ」としてイラストを作成しました。グリッド模様に奥行きを持たせ、平面図だが立体感を感じる、デジタルの派生と奥深さを表現しています。
サイト全体では検定としての「情報の取得しやすさ」を重視した見せ方や、読み手が単調に感じないよう動きのあるイラスト・アクセントとしてネオンカラーを使用し明るい画面設計を意識しました。