インターネットと現実と

選べない情報

2016.07.05

東京によく出張します。その時に欠かすことができないのがスマートフォンだ。打ち合わせ先に辿り着くために、乗り換え案内やGoogleMapsは当たり前のように活用する。辿り着く先までの駅名を把握していないので、よく降りるべき駅を乗り過ごしていないか不安になりがちなのだが、GPSのおかげで、今自分がどの駅を通過したのかが瞬時にわかり安心できる。よい時代になったなと思う。

一方、昼食や夕食の場所に関してはまだまだインターネットの情報を使いこなせているとはいえません。お腹がすいた時、明確なお店の名前をすぐに思い描くことができないので、「夕飯 東京駅」とか「新橋 ランチ ラーメン」とかそんな内容でしか検索できない。その結果なんと数多くの情報が出てくることか。スマホの画面内の情報には、ユーザーによる評価も、美味しそうな写真も掲載されてるが、あまりにも多すぎる選択肢ゆえに、自分に合いそうなお店を選ぶことができた覚えがない。

サービスが良さそう、お店が清潔そう、ざわざわしていて活気がありそう、メニューが充実してそう、静かに飲めそう、選択基準は様々だけど、そんなことネット越しではなかなかわからないし、たとえ知ることができたとしても時間がかかりすぎるのはどうかと思う。

こんなとき、知り合いに勧められたり、ホテルのフロントの人が丁寧に教えてくれたりすると、すぐにその情報に飛びついてしまう。実際に行ってみて、期待通りじゃなくてもなんとなく許せてしまうので、不思議な気がしている。検索によるインターネットの提案がこれだけ全盛になっても、リアルなレコメンドになかなか敵わない状況があるのだ。

インターネットは豊富な情報が前提であり、その中で最適な情報を選択することが求められる。しかし、選択肢が増えれば増えるほど情報は選べない。情報が増えれば増えるほど不安になる人も多い。そんな中、私たちは情報をどう届ければいいのか?その人にとって、最適なタイミングで、最適な量を、最適な質でインターネットを使って届けるにはどうすればよいのかをじっくり考えたい。