障害ある人にもウェブを! ~ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドラインを遵守するには~

こんにちは。ピッカピカのマトリョーシカです。もうすぐ4月ですね。

最近、ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドラインの遵守について議論することがありまして、私自身、
「障害ある人にもウェブを!」
という気持ちが強いので、ノリノリで策定しています。その結果、いろんなことが見えてきました。

まず、根本的なことを言いますね。

「それ、何のためのガイドラインですか?」

もうちょっと突っ込んだ言い方をすると、

「それ、誰のためのガイドラインですか?」

きっと、
「障害者のために決まっているだろう」
って言うでしょうね。でも、それ、本当ですか? ただの建前ではありませんか?

どうしてそんなことを言うのかといいますと、
「ウェブアクセシビリティガイドラインに準拠しています」って書いてあるウェブサイト(ホームページ)が、障害者にとって使いやすいサイトになっていないことが多いからです。できればダメな事例としていくつかのサイトを挙げたいのですが、サイトを管理している会社から怒られそうなのでやめておきます。どうしても聞きたい人は、こっそり問い合わせてもらえればこっそりお教えします。どこがどのようにダメなのか、という理由も合わせて。

アクセシビリティとは何か

アクセシビリティについては、Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0の概要に「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0 は、ウェブコンテンツをよりアクセシブルにするための広範囲に及ぶ推奨事項を網羅している。このガイドラインに従うことで、全盲又はロービジョン、ろう又は難聴、学習障害、認知障害、運動制限、発話困難、光過敏性発作及びこれらの組合せ等を含んだ、様々な障害のある人に対して、コンテンツをアクセシブルにすることができる。又、このガイドラインに従うと、多くの場合、ほとんどの利用者にとってウェブコンテンツがより使いやすくなる。」と書かれています。それを一言でいうと、
「障害ある人にもウェブを!」
になるわけです。

ウェブアクセシビリティについて考える場合、基本的には、視覚障害がある人のことを考えることになります。
「見えない人にもウェブを!」
というわけです。
視覚障害がある人の多くは、読み上げソフトを使います。だから、制作者側としては、読み上げソフトを使っている人に対して配慮することになります。

でもね、実は、特別な配慮はいらないのですよ。重要なのは一つだけ。
「ユーザーのことをちゃんと考えよう」
っていうことだけなのです。

読み上げてみればわかる

読み上げソフトを使ってみる必要はありません。そんなことしなくていいので、ページを上から順に声を出して読み上げてください。ロゴもメニュー(ナビゲーション)も全部読み上げてください。最初にページタイトルを読み上げるソフトもありますので、最初にタイトルを読み上げてください。画像があったら、altの内容を読み上げてください。それが、視覚障害のある人に対して提供される情報です。もし、アコーディオンなどで隠しているコンテンツがあったら、それも読み上げてください。レスポンシブデザインなどでスマートフォンの場合だけ登場するコンテンツがあったら、それも読み上げてください。そういうことをやっていくと、気づくはずです。
「なかなか本文にたどり着かないな。」
って。その「なかなかたどり着かないな」ということを日常的に行っているのが、視覚障害のある人なのです。

でも、ちょっと考えてみてくださいね。

最初にページタイトルを読み上げました。つまり、ページタイトルが最も重要な要素ということになります。そして、次に、上から順に読み上げていきます。つまり、上にあるものほど重要ということです。画像があったらaltを読み上げます。
以上のことは、SEOに強いサイトを作るためにやっていることとまったく変わらないということに気づきませんか?
それは、当たり前なんです。そもそもSEOというのは、ページに訪れたユーザーのためにページ構造などを最適化することなのですから。

大切なことなのでもう一度言います。特別な配慮はいりません。
「ユーザーのことをちゃんと考えよう」
っていうことだけなのです。

ユーザーのことを考えるとは

ユーザーがどのようなシーンでサイトを見ているか考えてみてください。ということです。

ユーザーはどうやってこのサイトに辿り着いたと思いますか?
多くの人は、検索してやってきたでしょうね。その辺りは、視覚障害のない人と変わりません。
では、どうやって検索したと思いますか?
読み上げソフトを使って、検索文字を打ち込んで、そしてやってきたでしょうね。

これがどういうことか、わかりますか?

ユーザーの環境は、すでに、視覚障害のある人にとって使いやすいように最適化されているということなんです。当たり前のことなんですけど、この当たり前をわかっていないサイトが多すぎます。
その結果、きっと必要だろうって、サイトに読み上げソフトを導入しちゃうんです。
ユーザーはそんなの使いませんよ。このサイトを訪問するまでに、自分の読み上げソフトを使ってきたんです。わざわざ使い慣れていないソフトに乗り換えたりしません。

例えば、お店に車椅子の人が来店したとして、
「どうぞお使いください」
って車椅子を差し出したりしますか?

文字サイズを変更する機能を入れているサイトもありますけど、それも同じことです。多くのユーザーは、ブラウザに文字サイズを変更する機能が付いていることを知っていますよ。

本当は、気にしないといけないことはいろいろあります。前述したWCAGを読み込むことも大切です。でも、それは本質ではないのです。ガイドラインを遵守することを目的にしてしまったら、結局、
「どうだ、使いやすいだろう」
っていう独りよがりなサイトになってしまいます。
そんなことになるくらいなら、ガイドラインにこだわるのはやめたほうがいいです。それよりも、どんなユーザーにとっても使いやすいサイトを目指してください。

これからもJBNは、どんな人にとっても使いやすいウェブサイトを作っていきます。そして、それが、結果として企業や団体の利益につながるようにします。
どんな人にも見られるウェブサイトにしたい人は、どうぞお問い合わせください。

執筆者

マトリョーシカの中の人

マトリョーシカの中の人

「難しそうなことはきっとマトリョーシカがなんとかしてくれるはず。」 そんな都市伝説を形にするため地上に降り立ったクリーチャー。 年齢も性別もみんな不明。一体お前は何なんだ。 手も足も出ないし、首も回らない。 それなのに、いつもどうやって設計しているんだろう。 どうやってプログラム書いているんだろう。 そっちのほうが都市伝説。