実績紹介|株式会社JBN|HubSpotによるWebサイト構築・DXでビジネス成果を追求する

HubSpot × Salesforce連携でPDCAを回す

作成者: 稲田 英資|2026.06.30

株式会社クロス・マーケティング様は市場調査およびマーケティングリサーチのリーディングカンパニーです。クロス・マーケティング様ではWebサイトのリニューアルにあわせてマーケティング基盤の刷新に取り組まれていました。

JBNはWebサイト制作(HubSpot CMS導入)に続き、既存のSalesforceとHubSpotをつなぐ連携設計・実装もご支援。 単なるツール接続にとどまらず、「インサイドセールス(IS)がHubSpotで動き、営業がSalesforceで管理する」という業務フローを再設計することで、マーケティングから営業へのシームレスな情報連携を実現しました。

背景と課題

クロス・マーケティング様では長年にわたってSalesforceを営業管理の基盤として活用されていました。
一方、マーケティング活動の高度化を目的にHubSpotを導入したことで、「2つのシステムに情報が分かれてしまう」という新たな課題が生まれていました。

主な課題
  • WebサイトのフォームからISへの情報連携を手動で行っており、転記作業とヒューマンエラーが発生していた
  • Salesforceに蓄積された商談・顧客データをマーケティング活動に活かせていなかった
  • ISと営業の間で「どこまでHubSpotで管理し、どこからSalesforceで動くか」の役割が曖昧だった
  • Salesforceが独自にカスタマイズされており、標準的な連携方法がそのまま使えなかった

支援内容

1. 業務フローの再設計から始める

JBNがまず取り組んだのは、「誰が、どの時点で、どちらのシステム(HubSpotとSalesforce)を使うか」を明確にすることでした。

クロス・マーケティング様からご提供いただいたリード登録フローをたたき台に、HubSpotとSalesforceの役割分担を整理しました。その結果、次のような業務フローが定義されました。

  • HubSpotの役割 Webフォームからのリード取得・IS活動・リード育成・コールログ管理
  • Salesforceの役割 営業へのトス後の商談管理・顧客管理・アクション・活動登録

ISはHubSpotを中心に動き、見込みの高いリードを営業にトスした後はSalesforceで管理する——このシンプルな考え方がプロジェクト全体の設計指針となりました。

2. HubSpot認定アプリによる連携構築

HubSpotとSalesforceの連携には、HubSpot公式の認定アプリ  を使用しました。このアプリにより、双方のデータを自動的に同期する環境を構築しています。

同期対象のオブジェクト

コンタクトと窓口はメールアドレスをキーに双方向で同期し、HubSpot・Salesforceどちらを更新しても15分以内に相互反映される仕組みを実現しました。

HubSpot Salesforce 同期方向
コンタクト 窓口(取引先責任者) 双方向
会社 クライアント(取引先)  Salesforce → HubSpot(一方向)
取引 商談 Salesforce → HubSpot(一方向)

3. Salesforceの独自カスタマイズへの対応

カスタマイズ内容の確認が必要だったケース
  1. Salesforceの標準オブジェクトとは異なる独自名称で運用されいる
    (例:「リード」ではなく「窓口」、「取引先」ではなく「クライアント」)
  2. 商談データがSalesforceの標準オブジェクトではなくカスタムオブジェクトで運用されている

これらのケースに対して一つずつ対応いたしました。例えば上記の(2)のケースではカスタムオブジェクトから標準の商談オブジェクトにデータをコピーする仕組みをSalesforce側で整備していただき、HubSpotとの連携を実現しました。

このようなSalesforce側の構造やカスタマイズ内容を正確に読み解き、HubSpotとの対応関係を定義する作業が本プロジェクトの核心部分でした。

4. データ重複問題を解決する「選択的同期」の設計

Salesforce側に同一メールアドレスを持つ取引先責任者が複数登録されているケースがありました。HubSpotはメールアドレスを一意のキーとして管理するため、そのまま同期するとデータが衝突します。

この問題を解決するため、「選択的同期(Selective Sync)」の仕組みを構築しました。
Salesforce側に「HubSpot同期対象フラグ」の項目を設け、新規登録時に自動でフラグが付与される設定を行うことで、重複のない安定したデータ同期を実現しています。

5. 法人番号を活用した会社レコードの重複排除

フォームから問い合わせが入るとHubSpotに新しい会社レコードが生成されます。
その一方で、Salesforceから同期された会社レコードも存在するため、同一企業のレコードが重複するリスクがありました。

この課題に対し、フォーム送信時に法人番号を取得する仕組みを導入しました。
法人番号をキーとして会社レコードを照合・統合することで、SalesforceとHubSpotの間で一貫した会社データ管理を実現しています。

6. 実務とHubSpotの関係を可視化する『CRMフロー』の整備

連携設定に加えて、営業活動全体の効率化するためのワークフローもヒアリングして再整理。実務とHubSpotのプロパティの関係図を可視化する『CRMフロー』をJBNが制作しました。
これらのフローにより、業務に必要なデータの取得や管理をHubSpotとSalesforceのどちらで行うのか、どのタイミングでデータが往来するのかなど、関係者全員が把握できるようになりました。

CRMフローのイメージ図(一部)

実現できたこと

本プロジェクトを通じて、以下の成果を実現しました。

自動化・効率化・営業とマーケティングの一気通貫

データ連携の自動化

Webフォームからの問い合わせ情報がHubSpotを経由してSalesforceの取引先責任者・取引先に自動で同期されます。手動転記によるミスや作業負担が解消されました。

マーケティングと営業の一気通貫

「HubSpotでリードを育て、見込み度の高い顧客を営業にトスする」というフローが仕組みとして確立されました。営業側の活動データもHubSpotにフィードバックされるため、PDCAサイクルを回しやすい環境が整っています。

まとめ

HubSpotとSalesforceの連携において、単なるシステム接続にとどまらず、営業活動全体の効率化を見据えたワークフローのヒアリングと再整理が極めて重要です。

クロス・マーケティング様のように顧客データと業務の流れを紐解くことで、自社の業務フローを棚卸しし、流れを可視化する絶好の機会となります。この可視化を通じて現状の課題やボトルネックを再発見し、業務フローの効率化へとつなげることも大きなメリットです。HubSpotとSalesforceの連携においてぜひ意識して取り組んでいただきたいテーマです。データ連携や業務改善でお困りの際はぜひご相談ください。