2017年11月28日に開催したSBW講座『大手メディアに依存しない採用サイトの作り方』。
講師を務めていただいたモザイクワークの杉浦二郎さんの東京事務所が今月移転され、お披露目パーティーをかねたイベント『いつまで新卒採用やってるの??問題』に行ってきました。
日本の採用において、卒業即就職という、「新卒」を中心とした採用形態は今なお根強く続く慣習であり、その中において「新卒一括採用」は長きに渡る一大システムとして続いてきました。
しかし、ここ数年の採用難、少子高齢化による労働力人口の減少、働き方改革や人材のダイバーシティ化、個の価値観の多様化といった、様々な事象が起点となりその流れも変わろうとしています。
そんな様々な動きがある中、改めて「新卒採用とは?」という根本的な問いを皮切りに、新卒採用をやめた人事/続けている人事、この潮流に対して変化を起こす採用サービスサプライヤーなどの各プレイヤーが集い、これからの新卒採用についてアツく議論します。
上記のイベント説明に書かれているように、考えるヒントをいろいろ得られたイベントでした。
・採用については明治初期から今と同じことを繰り返している(歴史は繰り返される)
・現在の採用で重要ワードとなった「やりがい」は90年代から始まった新しい概念
・90年代には「やりたいこと」「やりがい」が重視される大転換がおきた
・戦後50年で仕事の付加価値が時代と共に変容している
・経済成長に伴い、仕事が手段的なものから目的的なものへの変化があった。次はどこに行くのか
・今は手段的なものへの揺り戻しが起きているのではないか
・インターネットの普及により、採用活動がシステム化され、システムの奴隷となりつつあり、システム維持にコストと手間がかかっている
・画一的な社会化が進むと差異がないために競争が激しくなりコストがよりかかるようになる
・システム外の企業活動が反映されづらくなった弊害がある
・企業の採用基準がしっかり言語化されていない
・求める人物像のフィット感と入社後の成長についての因果関係はあまり関係ないケースもある
・求める人物像のフィット感より、「環境が人を作る」ことにリソースをかけた方がよいケースもあるかもしれない
・地方企業が第二新卒・既卒者の紹介にフィーに出すという文化がまだ根付いていない

「今は(仕事についての価値観が)手段的なものへの揺り戻しが起きているのではないか」
「画一的な社会化が進むと差異がないために競争が激しくなりコストがよりかかるようになる」
「求める人物像のフィット感より、環境が人を作ることにリソースをかけた方がよいケースもあるかもしれない」
個人的にこれらの言葉に強く共感しました。
長野を含めた地方の中小企業の採用活動においては特に重要な事柄かもしれません。
今までの画一的な採用システムでは成果が出づらくなっている状況に対し、
1)企業一社一社が「自社が選ばれる理由」を掘り下げ
2)育成のための社内環境を組織的に整えていく
取り組みが必要になっていくと思われます。
採用サイトのリニューアルを検討している担当者の方は「人が集まらないから」と漫然と新しくするのではなく、ぜひ上記2点について「うちはどうだろうか?」と社内で話し合ってみることから始めることをお勧めします。(稲田)
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