長野県内企業も採用ミスマッチ防止に取り組み始めているようです。

今日付けの信濃毎日新聞で学生と企業の採用ミスマッチを防ぐ県内企業(エラン、ヤッホーブルーイング、マルコメ)の取り組みが紹介されていました。

「選べる面接官制度」を取り入れたのは、介護医療関連サービスを全国展開するエラン(松本市)。18年卒の採用活動で、初めて導入した。今年は管理職11人が面接官となり、それぞれの写真と社歴、プライベートのこだわり、学生への助言を自社の採用サイトで事前に公開。2次面接に向けて「あなたの気になった面接官を選んでください」と呼び掛けた。
同社の担当者は「就職活動が大変と感じる学生が多い上に、面接では緊張したり、取り繕ったりしがち。自分らしさを出せそうな面接官と本音で話せるよう工夫した」と説明。既に2次面接は終了し、学生からは「共通の趣味で盛り上がった」「安心して自分の気持ちを話せた」と好評だったという。

クラフトビール製造のヤッホーブルーイング(北佐久郡軽井沢町)は大型連休中から2日間に分け、2次面接を通過した学生20人余を都内のビアレストランに招いて入社2?5年目の社員との座談会を開いた。自己紹介しながら、自社製ビールで乾杯。製造・販売戦略や仕事の流れを紹介し、くだけた雰囲気の中で学生の質問に丁寧に答えた。
座談会は17年卒の採用活動で初めて企画。採用に関わる社員は参加せず、実際の面接結果には影響しないという。担当者は「面接では聞きにくいことまで本音で語らう機会を提供し、学生の不安を解消することでミスマッチをなくしたい」とする。

 

ミスマッチ防げ 県内企業が採用で工夫』信濃毎日新聞 2018年5月23日

 


企業の採用活動は集客(エントリー数)が話題になりがちですが、企業のコストリスクを考えると、入社後の離職も大きな課題です。
上記二社も離職リスクを下げるために採用時のマッチング精度を高める取り組みをしていると考えられます。


また、Web記事には載っていませんが、『入社1年目で転職志向43%』の全国調査も紹介されています。
同データは東京新聞のWeb版でも掲載されていました。

入社1年目で転職志向は4割以上―。就職情報会社の調査によると、2017年度入社の新社会人は早くから転職を意識しているとの結果が出た。ここ数年、学生に有利な売り手市場が続いており、就活事情に詳しい専門家は「簡単に内定を得やすいため、転職への心理的なハードルが下がっている」と指摘した。
調査は「ディスコ」が全国の新入社員に、ネットで1月に実施。455人が回答した。調査時点の入社1年目で「転職活動中」「検討中」が計43・1%に上った。もう一度就職活動をするなら今の勤務先を選ぶかと尋ねると「絶対に他の企業」が12・2%、「できれば他の企業」が45・1%となった。

 

入社1年目で転職志向43%』東京新聞 2018年5月22日

 

 


入社1年目で転職志向43%は「リアリティー・ショック」の名で知られている事象であり、取り立てて目新しい数値ではありませんが、企業としては恒常的に対策しなければならない課題であることは言うまでもありません。

「入社する前は、自分の能力を生かせるやりがいのある仕事をさせてもらえそうだという期待感でいっぱいだったのに、いざ入社してみたら戦力として計算されている様子もなく、希望する職種とは全く関係のない部署に配属されてしまった...」
このように新たに職に就いた人材が、入社前に抱いていたその企業や職場に対する「理想」と、実際に職場で働きながら経験する「現実」とのギャップに衝撃を受けてしまうことを、リアリティー・ショックと言います。

 

リアリティー・ショック BizHint HR

 

ミスマッチによるリアリティー・ショック。
それによるコストリスクという恒常的な課題。

「課題なのは理解しているが、どうすればよいのか?」というお悩みもあるかと思います。

企業としては恒常的に対策しなければならない課題「マッチング」。
この精度を向上させることに近道はないのが本当のところです。

マッチングの精度を上げるためには客観的事実に基づく正しい現状把握が必要です。
これは採用サイトの制作においても重要なワークになります。

JBNでは採用サイト制作の前にヒアリングや各種調査を行うことで、理想像と現状とのギャップを明らかにする「現状把握」を行っています。

<現状把握のためのプロセス(例)>
〇課題の把握
〇要件の整理
〇関係者ヒアリング
〇インタビュー調査
〇アクセス解析調査
〇競合調査
〇キーワード調査
〇ヒューリスティック調査
〇システム調査

これらのプロセスから浮かび上がる理想と現実の「ギャップ」を認識し、そこから「どんな人とマッチングが最適なのか?」の仮説を立てていくことが重要です。
「こんな人がほしい」「こんな人に来てほしい」からスタートしてしまう採用サイト制作はマッチングにおいて現実可能性が低いものになってしまいがちです。

採用サイトを作る前に最重要なことは「ギャップを知ること」
遠回りなようですが、そこから始めることがミスマッチ防止においても避けては通れない道程です。

これから採用サイトを検討されるご担当者はぜひ一度ご相談ください。

執筆者

稲田 英資

稲田 英資

セミナー・講座で学ぶ「成果」のためのWeb戦略プログラム『SBW』の企画・運営を担当。また、「経営課題としての採用活動」をテーマに取り組み、採用面でのインターネット活用を学び、提案・講座に活かしています。

過去の講師歴
●SBW 『大手採用メディアに依存しない採用サイトのつくり方Vol.1、Vol.2』
●出前講座 『大手メディアに依存しないインターネットを使った採用活動』(福祉団体主催の長野県福祉人材確保・定着支援セミナー)

個人的な活動
長野市ライブハウス『ネオンホール』Webサイトへの連載
『大人になれば』
「働くって何だろう?」をテーマにいろいろ考えたり、話を聞きにいったりするWebマガジン
『働くって何だろう研究所』