今、求められる中小企業の独自採用活動とは?

2018.09.19採用サイト

2018年9月18日の日本経済新聞に下記タイトルの記事が掲載されていました。
『就活ルール廃止 中小企業に波紋 大手の「青田買い」助長懸念、独自の採用を模索』

記事の大枠として、下記の2点にまとまる内容でした。

1)「就活ルール」の廃止が実施されると、中小企業の採用活動が今までよりも厳しくなる
2)今後、積極的かつ独自的な採用活動が中小企業に必要となる


採用の独自手法の考え方

ここでテーマとなっている独自手法が読み方によっては「トリッキーで目立つ内容」と勘違いされがちです。
「手法」といった時点で、アイデア勝負に陥ってしまうかもしれません。
ぼくはそれは本来的ではないと考えます。

手法から考えるのではなく、
地域住民
社員とその家族
というステーホルダーに対して、
「自社の評価を長期的に醸成できているか?」を考えることから始めることをおすすめします。

*  *  *

そして、「自社の評価」をテーマに考えた際に、社内メンバーで下記のような項目の意見交換から始めると、具体的です。

<意見交換の内容例>

  • 自社は「リアル」で何をしているのか?(お祭り参加、花火大会、野球大会、清掃活動、社員表彰、奨学制度、小学校の工場見学...などなど)
  • それをどう可視化しているのか?(WebサイトやSNS、チラシ、広告)


「地域住民」「社員とその家族」から見えてくる自社像

それらが具体的に見えてくると、 「地域住民」「社員とその家族」 から見える【自社】が何となく浮かび上がるのではないでしょうか。

もしかしたら、不足点も見えてくるかもしれません。

そこで見えてくる 「地域住民」「社員とその家族」からの自社像が、地方の中小企業にとって、採用活動を考える際に大切な基盤となります。

なぜなら、地方の中小企業は、大手企業には資金や人手の面で太刀打ちできないからです。
唯一といっていい武器が、2つのステークホルダーの存在です。

  • 地域住民にどのように評価されているのか(入社してもいいなという印象を持たれているか)
  • 社員さんと家族にどのように評価されているのか(知人に入社を勧められるという印象を持たれているか)

 

中小企業だからこそ、全社的な視点で考える

地方の中小企業が「新卒採用」を単独の視点で見てしまうと、大手企業と比べ、「何もかも足りない/適わない」という結論に陥りがちです。
何より、採用担当者が大変です。

  1. 「新卒採用」を採用という単独の面で捉えるのではなく、
  2. 「地域住民」「社員とその家族」 に対して、
  3. 自社の評価を醸成する取り組みというスタンスにし、
  4. その結果、採用の成果にもつながる

という考え方が地方の中小企業には必要です。

そのためにも、採用担当の事案に留めるのではなく、全社的なフェイズになるよう社内に働きかけ、経営層および各部署を巻き込むことが重要です。

もちろんそれは急に成果の出るものではないですが、2020年を見据えて、今から検討されることをおすすめいたします。

新卒の学生に自社を「伝える手段」は、採用ナビや採用サイト、インターン、逆求人、リファラル採用、各種広告といった、組み合わせの最適値を1年づつ積み上げていきましょう。

採用講座のご案内
JBNでは、新卒採用を対象としたダイレクトリクルーティング『OfferBox』の中野智哉社長を講師にお呼びし、10月10日(水)に採用講座を開催します。

JBN 2018 講座 「OfferBox」中野社長に学ぶ 『これからの採用戦略とWeb活用』
『OfferBox』はこの数年で国内最大規模に成長し、今年は利用企業が4160社、学生登録は27万人。
企業と学生を直接結ぶ新しい採用の形を生み出しています。
当講座では、企業と学生の新しいつながりを作った講師だからこそ見える、「現在の採用市場」について詳しくお聞きします。

講義・ディスカッションを通して、
「これからの採用動向」
「地方企業にとって今後必要な採用戦略」
「Web活用の考え方とその手法」を学ぶ講座です。
長野県企業の採用担当者の皆さま、ぜひご参加ください。

JBN 2018 講座
「OfferBox」中野社長に学ぶ 『これからの採用戦略とWeb活用』

第1部 講義
講師:中野 智哉 氏
『ダイレクトリクルーティングから見える新卒採用の今とこれから』
・新卒採用の今とこれから
・注目されるダイレクトリクルーティングとは
・地方企業のOfferBox活用法
・採用サイトとOfferBoxの有効活用

第2部 講義
講師:稲田 英資
『採用戦略から考える採用サイト』
・採用サイトの役割
・採用戦略と採用サイト
・事例紹介

トークディスカッション
対談:中野 智哉 氏 × 稲田 英資
2020年問題と地方企業の採用戦略

ネットワーキング
中野氏を囲んで、ご参加の皆様と交流

執筆者

稲田 英資

稲田 英資

セミナー・講座で学ぶ「成果」のためのWeb戦略プログラム『SBW』の企画・運営を担当。また、「経営課題としての採用活動」をテーマに取り組み、採用面でのインターネット活用を学び、提案・講座に活かしています。

過去の講師歴
●SBW 『大手採用メディアに依存しない採用サイトのつくり方Vol.1、Vol.2』
●出前講座 『大手メディアに依存しないインターネットを使った採用活動』(福祉団体主催の長野県福祉人材確保・定着支援セミナー)

個人的な活動
長野市ライブハウス『ネオンホール』Webサイトへの連載
『大人になれば』
「働くって何だろう?」をテーマにいろいろ考えたり、話を聞きにいったりするWebマガジン
『働くって何だろう研究所』

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