現代のビジネスでは、ユーザーの役に立つ情報を企業側から提供し、信頼関係を築くことで集客をする「インバウンドマーケティング」が注目されています。
今回は、インバウンドマーケティングを行うための統合型CRMプラットフォームとして、さまざまな企業が導入している「HubSpot」のサービスや機能について解説します。
目次
HubSpotとは?
HubSpotは、世界140カ国に143000社以上の顧客をもつ、アメリカのHubSpot社が提供するクラウドサービス型のマーケティングツールです。
「インバウンド」の思想に基づいたビジネス手法を推奨しています。
インバウンド手法とは、ユーザーに価値のある情報を企業側から提供することで自社にユーザーを惹きつけ、信頼関係を築くことで顧客へと転換し、製品やサービスの購入後も顧客を支援し続けて満足度を高めることで、継続的な関係を築いていく手法です。
インバウンドマーケティングとは?基本概念から戦略の立て方、導入方法を解説
HubSpotは、インバウンド手法を用いたマーケティング活動を行うために必要なツールが全て揃ったソフトウェアです。見込み客の創出から、営業活動の促進、カスタマーサービスの効率化、高度なwebサイトの構築までを、CRMの機能を基盤とした統合型プラットフォームとして提供しています。
HubSpotが提供する製品
HubSpotは、CRM機能を基盤として、5つのHubと呼ばれるツールから構成されており、それぞれ次のような機能があります。
HubSpot CRM
ユーザーのプロフィール情報やコミュニケーションの過程で手に入る情報をスムーズに一元管理できるツールです。
※ユーザーデータ一覧の管理画面
ユーザーの情報を一元管理し、マーケティング、営業、カスタマーサービスのそれぞれの部門で情報を確認することができます。また、ユーザーのインターネット上の行動履歴や、コミュニケーションを追跡し、蓄積することができます。
Marketing Hub
CRMを活用したマーケティングオートメーションソフトウェアです。効果的なマーケティングを行うために必要なツールが揃っています。
※マーケティング施策を自動で行うためのワークフロー作成画面
ユーザーを惹きつけるためのブログやSNS、動画や広告の作成が可能です。また、ランディングページやEメール、マーケティング オートメーション、ABMなどの機能で、顧客へと転換させるための機能が揃っています。
自社のWebサイトに対するSEOの推奨事項が確認できるため、検索結果の上位表示のためのとるべき対策がわかります。さまざまな機能において、CRM上の顧客データに基づいてユーザー1人ひとりに合わせた対応を実現できます。
Sales Hub
短期間で多くの成約を獲得するための機能が揃った営業支援ソフトウェアです。
※Eメール作成画面
効果があった営業メールをテンプレート化し、社内で共有できるだけでなく、送信したEメールが開封されると通知が届くため、適切なタイミングでフォローアップを行えます。
また、見積もり作成機能、レポート機能、分析機能、ミーティング機能やWebチャット機能を備えたツールで、ユーザーに合わせた対応を実現できます。
Service Hub
顧客のサポート依頼に素早く対応できる機能で、顧客対応を行うチーム間の連携を強化し、効率的なサポート業務を行ううえで役立つカスタマーサービスソフトウェアです。
※ナレッジベース記事一覧画面
ナレッジベース作成機能で顧客自身の問題解決の支援、Webチャットによるリアルタイムでの顧客支援、顧客アンケートによるフィードバック収集で、顧客体験の向上に取り組むことができます。全ての機能でHubSpot CRMを基盤としているため、顧客とのやりとりを全社規模で一元管理できます。
Operations Hub
顧客データの同期や、ビジネスプロセスの自動化に役立つ、オペレーション支援ソフトウェアです。
プログラマブルオートメーション、データ同期、データ集合の定義、データ品質管理オートメーションなど、HubSpot CRMプラットフォームを基盤とするオペレーション業務支援機能が備わっています。顧客とのやりとり1つひとつを一元管理し、スムーズな顧客体験を提供できます。
CMS Hub
ユーザー1人ひとりに最適化した情報発信をするためのコンテンツを作成、管理できる機能を備えたCMS(コンテンツ マネジメント システム)です。
※Webサイトページ作成画面
専門知識がなくても、ドラッグ&ドロップ機能でwebサイトページを簡単に作成、デバイス別に最適化できる機能が備わっています。また、SEOに関する推奨事項の確認や、Webサイトのパフォーマンスの分析が可能です。
HubSpotの利用料金
HubSpot CRM単体では無料から利用可能で、Marketing Hub・Sales Hub・Service Hub・Operation Hub・CMS Hubは有料機能となります。
starterプラン、professionalプラン、enterpriseの3つのプランがあり、機能の種類に応じて料金が決められています。
Starterプラン/月額 | Professionalプラン/月額 | Enterpriseプラン/月額 | |
Marketing Hub | 5400円 | 96000円 | 432000円 |
Sales Hub | 5400円 | 54000円 | 144000円 |
Service Hub | 5400円 | 54000円 | 144000円 |
CMS Hub | 2700円 | 43200円 | 144000円 |
Operations Hub | 5400円 | 86400円 | 240000円 |
HubSpotの導入をおすすめする企業
Webの情報発信を自社で管理したい企業
自社で情報発信をしたい企業は、HubSpot CRM機能を活用して情報発信を管理することができます。ブログやランディングページ、Eメールでの情報発信をスムーズに作成でき、閲覧状況や配信結果をデータとして蓄積し、一元管理することができます。
見込み客を獲得したい企業
ブログ作成機能や、ランディングページ作成機能で、見込み客を惹きつけるためのページ構成やデザインを簡単に作成することができます。
また、設置したフォームから取得されるユーザーデータはHubSpot CRMを使用して整理します。セグメント別リストを作成したり、マーケティングEメールの配信先を絞り込むことができ、優先的にアプローチするユーザーを判断できます。
ハウスリストからホットリードを判定したい企業
マーケティング活動から得たユーザーの情報をもとに、HubSpotのCRMツールでユーザーに関する全ての情報をまとめられます。Eメールの開封、コンテンツのダウンロード、ウェブページへの訪問、SNSでのやりとりなど、さまざまなタッチポイントでユーザーの行動を把握できるため、履歴情報に基づいて明確にホットリードを判定することができます。
顧客に情報提供を定期的に行い、信頼関係を育みたい企業
CRM上の顧客データに基づき、1人ひとりに合わせてメール内容を最適化でき、顧客の興味を引くEメールを送信できます。メールの反応状況に応じて送り分けをすることも可能です。
また、マーケティングオートメーション機能で、リアルタイムのユーザーデータに基づいたアクションを自動的にとることができます。ユーザーに役立つ情報の適切なタイミングでの提供は、信頼関係の構築につながります。
営業活動を見える化したい企業
HubSpotの取引パイプライン機能を活用することで、各案件における営業活動の進捗状況を可視化することができるため、データに基づいた適切なアプローチが可能になります。また、営業担当者が行ったコンタクト履歴を蓄積させ、社内で共有することができます。
HubSpotを導入するには?
日本に100社以上あるHubSpotの正規パートナー企業が、導入の支援や運用の支援を行っています。
パートナー企業に依頼することで、スムーズにHubSpotを導入することができます。
HubSpotパートナー選びのポイント
サービス内容(支援対応の領域)
パートナー企業ごとに専門領域があるため、自社の課題に合わせて、どのような支援を求めているのか、必要に応じたパートナー選びを行います。
支援実績
パートナー企業の支援実績ページを確認することで、具体的にどのような支援を行い、どのような課題を解決したのかがわかります。自社の課題と照らし合わせてパートナー選びの参考にすることができます。
まとめ
今回はHubSpotのサービスや機能について解説しました。ぜひ自社の課題にあったパートナー企業を選び、HubSpotを導入して自社ビジネスの成長に役立てましょう。
JBNは、HubSpotを用いたマーケティング支援やセールス支援、サイトの構築を支援しているHubSpotの正規パートナー(ゴールドティア)です。
- HubSpot CRM導入支援
- Marketing Hub導入支援
- Sales Hub導入支援
- HubSpotを用いたマーケティングサイト構築
- HubSpotを用いた採用ATSサイト構築
などのサービスで幅広く支援しています。HubSpotの導入に興味のある方やお困りの方はぜひお問合せください。
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