Webサイトの目標設定はどのように考えるか

Webサイトの目標設定はどのように考えるか

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Webサイトは目標設定がされなければならない。例えば、「案件獲得」「EC売上」「会員登録」どれも大切な目標だ。しかし、なんのためにその目標を達成するのか、Webサイトは事業目的に遡って考えられることは少ないように感じる。「Webサイトは目標達成のための手段であるから、指標が定義された目標があればよいだろう。」と考える人もいるだろうが私はそうは考えません。

目標の言葉の作り方、意識のされ方で施策は変わる

最近、注目をあびる長野県産ワイン(=NAGANOWINE)。たとえば、これを販売するECサイトがあるとしよう。ECサイトの目標は「前年売上額の2倍」と設定。わかりやすい。目標達成のためには、現状のコンバージョン率から考えると「集客数を増やすこと」を優先施策として定義。ネット広告やSNSを用いて見込みとなる顧客を集め、コンテンツで魅力を伝え販売に結びつける。このため、どれだけ多くの人を集められたか「集客数」が指標となる。
一方、「県産ワインの魅力や県内で花開きつつあるワイン文化を多くの人に知ってもらう」という事業目的につながる目標を掲げたらどうだろう。「集客数を増やすこと」はもちろん重要だ。しかし、単に人を集客しても長野県産ワインの魅力を知ってもらうことにはなるかどうかはわからない。このため、長野県産ワインの魅力を「コンテンツ」を通じて知ってもらうことが必要だろう。そうすると「記事への反応や記事を通じた行動」もまた目標となる。
つまり、同じECサイトでも事業目的を意識するかどうかで、目標の作り方や意識のされ方はまったく異なってくるのだ。

目標は、事業目的を意識することで優先すべき施策が見えてくる

適切な目標のために、どのような言葉づくりをすればよいだろうか?
難しくはありません。そもそも企業には社会的役割に基づくサービスが有るはずです。自社が取り扱う商品やサービスを通じて、顧客にどんな価値を提供したいのか?結果としてどんな社会を実現したいのか?企業や事業の目的と照らし合わせて考えれば良いでしょう。先のNAGANOWINEの例でいえば、「NAGANOWINEを人々にもっと知ってもらい、作り手、飲み手とともにワイン文化を育み持続させていきたい。」という想いを組織は持っていた。この企業が実現したい目的に立ち返れば、おのずからwebサイトの目標は見えてくるはずだろう。
また、上記の前提であれば、長期的な信頼関係をオーディエンスと結ぶためにリーチや数を狙うだけの過度なインターネット広告や中身のないSEO施策を行うべきではないことが明確に見えてくるだろう。長期的に見ると、数値をあげるためだけのネット広告への投資によって信用を失うこともありうるのだ。

事業の目的と整合する目標設定は簡単ではない

しかしながら事業の目的と整合する目標設定は簡単ではない。事実、組織の目的に合わせて事業が実施されているにも関わらず、「顧客にどんな価値を提供したいのか?」「どんな社会を実現したいのか?」これらのことを共有できる形で明確に言語化されていないことも多いのだ。
立ち返るべき企業の目的が言語化されていないと、手段であるWebサイトの目標は「セッション数」「問い合わせ数」「購入売上」などわかりやすい数値目標に回収されやすい。結果、最も大切な中長期的にオーディエンスである顧客と信頼関係を創ること自体が実現できないこともありうるのです。その場合は、webサイトの目標とこれを実現する具体的な施策から目的とはなんであったか改めて問をたてると良いだろう。
マーケティングオートメーション、SNS活用、コンテンツSEO、インターネット広告など目標を支援する様々な施策によって実現される未来は事業や組織の目的と整合しているのか?ここが不明瞭であったり、答えが即座に出ない場合は、まずは目的に立ち戻ったほうが良いと考えます。

Webで行う具体的な施策から遡り組織の目的について「問い」を立てる。

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