2025年5月|注目のHubSpot製品アップデート情報

目次
HubSpotでは、毎月各製品の機能追加やアップデートが行われています。
HubSpotから発表された最新情報から、MarketingHub・ContentHubの機能を中心にいくつかピックアップしてご紹介いたします。
構造化データを付加して動画のSEOパフォーマンスを向上
【対象:Customer Platform Professional/Enterprise、Content Hub Professional/Enterprise、Marketing Hub Professional/Enterprise、Service Hub Professional/Enterprise】
動画コンテンツに動画構造化データが適用されるようになりました。この新機能により、SEOに最適化されたメタデータが動画ページに自動追加されるため、検索エンジンに認識されやすくなり、結果的にインデックス登録がされやすくなります。
動画を含むコンテンツを公開または更新すると構造化データが自動適用されます。既存の動画コンテンツは月内に更新され、構造化データが追加されます。
Breeze「レコードを要約」ワークフローアクション(ベータ版)
【対象:Marketing Hub Professional/Enterprise、Operations Hub Professional/Enterprise、Sales Hub Professional/Enterprise、Service Hub Professional/Enterprise】
ワークフローのアクションでBreeze AIを利用して、「レコードを要約」できるようになりました。ワークフローに登録されたコンタクトや会社、取引レコードに格納されているデータからBreeze AIが要約してレコードの概要を整理してくれます。
この要約された情報をワークフローの次のアクションで利用することで、担当者への通知などに差し込むことができます。
要約された情報をワークフローの次のアクションで利用する手順
ワークフローのアクションで「レコードを要約」を選択します
要約したいレコードを選択します
要約した情報を例えば「内部Eメール通知を送信」などに利用できます
※この機能は「HubSpotクレジット」が消費される機能です。
HubSpotクレジットについてはこちらをご確認ください
プロパティ設定内でプロパティ入力率を表示
【対象:すべてのHub】
プロパティの設定画面で「プロパティ入力率」が確認できるようになりました。
類似のプロパティが使用されている場合や、プロパティ名だけでは使われているプロパティなのかがわからない場合などにこの入力率を参考にプロパティの処理を判断することができます。
※プロパティ入力率=プロパティの値が入っているレコード数の割合です
コンタクト、会社、取引、チケット、カスタムオブジェクトの[作成]権限が追加(ベータ版)
【対象:すべてのHub】
コンタクト、会社、取引、チケット、カスタムオブジェクトにそれぞれ[作成]権限が追加されました。
ユーザーが各オブジェクトのレコードを作成できるかどうかを、そのオブジェクトの[編集]権限とは別に管理できるようになります。
今まで、コンタクト、会社、取引、チケット、カスタムオブジェクトなどのオブジェクトを[編集]権限を持つユーザーは、レコードの[作成]も可能な状態でしたが、今回のアップデートによって[作成]と[編集]権限を分けることができるようになりました。
このベータ版は、6月16日に正式リリースされます。
操作がないユーザーを自動で無効化できる(ベータ版)
【対象:Starter Customer Platform/Professional Customer Platform/Enterprise Customer Platform
Smart CRM Starter/Smart CRM Professional/Smart CRM Enterprise】
操作がないユーザー(90日以上HubSpotにログインしていないユーザー)を毎月自動的に[無効化]する機能がベータ版で追加されました。
90日以上HubSpot上での操作がないユーザーアカウントは、アカウントの乗っ取りやデータ侵害に対して脆弱になる可能性があり、重大なセキュリティーリスクをもたらします。
操作がないユーザーを手動で管理することは時間がかかり非効率で、見落としや遅延につながることも少なくありません。操作がないユーザーの無効化を自動化することで、不正アクセスのリスクを軽減し、アカウントのセキュリティーを強化します。
- セキュリティーリスクの最小化
操作がないアカウントによって引き起こされるアカウント乗っ取りやデータ侵害の可能性を減らします。 - 時間の短縮と労力の軽減
操作がないユーザーを手動で監視し、無効化する必要がなくなります。 - ユーザー管理の改善
ご使用のHubSpotアカウントへのアクセスを、必要とするユーザーだけに提供します。
[操作がないユーザーをHubSpotアカウントから自動的に無効化する]設定について
この設定の制御は[スーパー管理者]のみが可能です。
[設定]>[セキュリティー]>[セキュリティーの健全性]タブから[権限]
[権限]項目内に「アカウント操作のないユーザーは⚫︎人です」という項目がありますので、右側にある[管理]リンクをクリックします。
[管理]リンクをクリックすると、以下のような画面が表示されます。
「操作がないユーザーをHubSpotアカウントから自動的に無効化する」では、この無効化機能のON/OFFが設定できます。
[スケジュール済み]タブに表示されたユーザーは、90日以上操作が無いユーザーになります。ユーザーごとに無効化のON/OFFが設定できるようになっています。
ときどきHubSpotにアクセスする必要があるユーザーがいる場合など、無効化したくないユーザーがいる場合は[OFF]に設定してください。
無効化の通知について
90日以上操作がないユーザーを自動的に無効化する場合、毎月スーパー管理者あてにメール通知が届きますので、スーパー管理者は必ず確認をしてください。
なお、無効化のプロセスが完了すると、スーパー管理者と無効化されたユーザーに確認Eメールが届きます。
フォームのロジック・リダイレクトで[非表示フィールド]が使用できる
【対象:Content Hub Professional/Enterprise、Marketing Hub Professional/Enterprise、Marketing+ Professional/Enterprise、Sales Hub Enterprise、Service Hub Enterprise】
これまでフォームの[非表示フィールド]は、ロジックやリダイレクトのトリガーとして使用することができなかったため、自動化やパーソナライズの選択肢が限られていましたが、
今回のアップデートで、ロジックやリダイレクトのトリガーとして[非表示フィールド]がサポートされるようになりました。
非表示フィールドとは?
HubSpotのフォームの「非表示フィールド」は、ユーザーに項目を表示せずに値を設定することができます。
この項目は画面上には見えませんが、裏側で自動的に値を取得したり、事前に値を設定することができ、そのまま送信できるため、流入元やページ情報などを記録するのに便利です。
非表示フィールドの活用例
①URLに含まれるクエリパラメータから値を取得する
マーケティングレポートで、「どのキャンペーンから何件問い合わせがあったか」を自動記録できます。
(例)URL |
非表示フィールドに入れる値 |
---|---|
https://example.com/form?utm_campaign=spring_sale |
spring_sale |
https://example.com/form?pageId=features |
features |
②キャンペーンIDや広告IDを埋め込む
フォーム送信者が、どの広告から来たかを特定でき、どの広告が成果に結びついているかをトラッキングできます。
(例)広告リンク |
非表示フィールドに入れる値 |
---|---|
Google広告に[?gclid=12345xyz]を設定 |
12345xyz |
③ページやセクションごとの識別子を使う
同じフォームでも、どのページから送られたかを記録し、「この人はA商品に興味がある」とわかるようにできます。
(例)フォーム設置ページのURL |
非表示フィールドに入れる値 |
---|---|
?section=pricing |
pricing |
ロジックと非表示フィールドの活用イメージ
例:「ページによって質問内容を変える」
この活用方法では、ユーザーの状況に応じて、適切な質問だけを見せることができます。
シナリオ
複数のサービスページを運営していて、それぞれに同じフォームを設置しているとします。
URLとフロー
- ページA(例:?pageId=pricing)→ 「予算」についての質問を表示
- ページB(例:?pageId=features)→ 「興味のある製品」を表示
実装イメージ
フォームに[pageId]プロパティを設置し、非表示フィールドに設定
ロジック
- pageId = pricing のとき → 「予算」フィールドを表示
- pageId = features のとき → 「興味のある製品」を表示
実際の画面
pageId = pricing のとき → 「予算」フィールドを表示
pageId = features のとき → 「興味のある製品」を表示
なお、ページに設定されたクエリーパラメータをプロパティに自動的に入れる方法はいくつかありますが、プロパティの作り方によって自動的に入力できる方法もありますので、こちらの記事も参考にしてください。
リダイレクトと非表示フィールドの活用
フォームのサンクスページで設定できるリダイレクト機能はSales Hub Enterpriseで活用できます。
リダイレクトのトリガーとしても非表示フィールドが活用できるようになりました。
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