製造業における既存客の掘り起こし戦略。CRM活用でビジネスをさらに推進

目次
既存客の掘り起こし戦略
新規客の獲得はもちろん重要ですが、既存客はかけがえのない財産です。 過去に取引のあるお客様は製品やサービスに価値を感じてくださった方々であり、すでに信頼関係が構築されています。CRMを駆使して既存客を深く理解し、適切なタイミングで相応しい提案をすることがあなたのビジネスを推進します。
既存客の掘り起こしが重要な理由
- 新規客の獲得には多大なコストと労力がかかる
- 既存客へのアプローチは比較的低コストで済み、高確率で成果に繋がりやすい
- 信頼関係の醸成(ゼロからの関係構築を回避できる/既に製品やサービスに対する理解がある)
- ニーズの把握(過去の取引履歴から顧客のニーズや課題、製品の使用状況を把握しやすい)
- 紹介の可能性(満足度の高い既存客は新たな顧客を紹介してくれる可能性も秘めている)
既存客に向けたCRM活用の具体例
1. 顧客データの深掘りとセグメンテーション
CRMに蓄積された顧客データは宝の山です。これを単なる連絡先リストで終わらせず、多角的に分析して顧客を深く理解することが第一歩です。
購入履歴の分析
過去にどのような製品をいつ、どれくらいの頻度で購入しているかを把握し、提案につなげる。
具体例
納品したFA機器の寿命が近づく時期に新型機器やメンテナンスサービスの提案を行うなど(購入サイクルが近い製品のアップセル・クロスセル提案)
製品の使用状況・稼働状況の把握(可能であれば)
設置されている製品のモデル、稼働状況(保守契約の有無など)をCRMに紐付けて管理する。
具体例
稼働年数が長くなってきた製品に対し、点検・メンテナンスサービス、または最新モデルへの買い替え提案を行うなど
顧客属性の分類
業種、企業規模、役職、予算規模などの属性情報をCRMに入力し、顧客をグループ分けする(セグメント)
具体例
特定の業種で導入が進んでいる製品情報や成功事例を同業種の既存顧客にまとめて提供する
コミュニケーション履歴の活用
過去の問い合わせ内容、クレーム、面談履歴などを確認し、顧客の課題やニーズの変遷を把握する。
具体例
過去の課題解決に繋がる新たなソリューションや製品を提案する
2. パーソナライズされたアプローチと情報提供
顧客データに基づき、顧客一人ひとりに合わせた「パーソナライズされたアプローチ」を実施しましょう。
セグメント別の情報発信
特定の製品を購入した顧客に関連製品情報や導入事例などをメールマガジンやDMで定期的に配信する。
具体例
「〇〇(既存製品名)をお使いのお客様へ。より効率的な運用をサポートする新機能・サービスのご案内」などの内容でメールを配信する
CRMとMAツールの連携
MAツールと連携することでWebサイト上での顧客行動をトリガーにした自動アクションが可能に。(関連情報をメールで自動送信、営業担当者への自動通知など)
具体例
既存客がWebサイトで特定製品ページを閲覧した場合、その情報を営業担当者に通知し、アプローチのきっかけやヒントにする
休眠顧客の掘り起こしキャンペーン
一定期間取引のない顧客をCRMで抽出し、特別割引や無料点検などのキャンペーンを実施して再接触を図る。
具体例
「ご無沙汰しております。株式会社AAAです。現在、(過去に購入いただいた製品)をご利用のお客様向けに特別メンテナンスキャンペーンを実施中です」などのメールを送信する。
3. 営業部門とマーケティング部門の連携強化
既存顧客の掘り起こしは営業部門とマーケ部門が密接に連携することでさらに効果を高めます。
情報共有の徹底
CRMに集約された顧客情報を両部門が常に参照できるようにし、顧客へのアプローチ履歴や反応を共有する。
共同でのキャンペーン企画
マーケティング部門がリード生成とコンテンツ作成を担当し、営業部門が個別のアプローチや商談を行うなど、役割分担を明確にし、連携して掘り起こしキャンペーンを展開する。
具体例
営業担当者が顧客との接触で得た「〇〇の課題がある顧客が多い」といったインサイトをマーケティングに伝え、その課題解決に特化したコンテンツ(導入事例、技術解説)を作成してもらい、営業活動に活用する
マーケティングと営業が連携できないことのデメリット
1. 見込み客の取りこぼしと機会損失
Webサイトを通じて獲得した見込み顧客(リード)は、その時点ではまだ「見込み」の状態です。彼らがどのような情報に興味を持ち、どのコンテンツを閲覧したかといった情報は営業担当者がアプローチする上で非常に重要です。しかし、マーケティングと営業管理が連携されていない場合、以下のような問題が発生します。
具体例
ホットリードの放置: Webサイトで何度も特定製品のページを閲覧したり、資料をダウンロードしたりする「ホットリード」がいても放置されたままでは役に立ちません。顧客の検討意欲が高まっているタイミングを逃し、競合他社に顧客を奪われる可能性があります。
アプローチの遅れ:獲得したリード情報を営業担当者の手元で放置しているうちに顧客の関心が薄れてしまうことがあります。顧客はすぐに解決策を求めているため、迅速な対応ができないと離脱に繋がります。
不適切なアプローチ:見込み客がどのような情報に興味を持っているかを知らないままアプローチすることで的外れな提案をしてしまうことがあります。これは顧客の不信感を招き、商談が進展しない原因となります
2. 顧客体験の悪化と顧客満足度の低下
現代の顧客は企業に対して一貫した顧客体験を求めています。マーケティングと営業管理が連携されていないと以下のような不満を顧客が感じる可能性があります。
具体例
情報の重複・食い違い: Webサイトで入力した情報や問い合わせ内容を営業担当者が把握していない場合、同じ内容をまた聞いてしまったり、既に解決済みの問題について再度アプローチされたりすることがあります。これは顧客にとって大きなストレスです。
パーソナライズされていない提案:顧客の過去の行動履歴や興味関心を営業担当者が把握していない場合、個々のニーズに合わせた提案ができません。画一的なアプローチは、顧客に「自分は大切にされていない」という印象を与え、満足度を低下させます。
部門間の連携不足による不信感:問い合わせ対応と営業アプローチで情報が食い違うなど、部門間の連携不足が顧客に伝わると、企業全体への不信感につながる可能性があります。
3. 営業効率の低下とリソースの無駄遣い
連携不足は営業活動の非効率性を生み、結果として企業のコスト増加につながります。
具体例
非効率なリード管理:営業担当者が質の低いリードにも時間をかけてアプローチしてしまうなど限られたリソースを有効活用できません。どのリードに優先的にアプローチすべきか判断基準がないため、営業活動が場当たり的になります。
情報入力の二度手間:マーケティング部門で獲得した顧客情報が営業部門で再度手入力されるなど、同じ情報の入力に二重の手間が発生することがあります。これは時間の無駄であり、入力ミスにもつながります。
HubSpotのCRM
HubSpotとは
HubSpotは顧客管理(CRM)、営業管理(SFA)、マーケティングオートメーション(MA)、コンテンツ管理システム(CMS)などの機能を一元的に提供するビジネスプラットフォームです。マーケティングオートメーション分野においては世界市場でトップシェアを誇り、約30%のシェア率です。
現場が使い続けられるCRM
CRM導入において最も重要なポイントは「実際に現場が使い続けられるツールであるか?」という点です。HubSpotのCRMは直感的で簡単に使い始められ、長期的に運用しやすい設計であり、企業規模や業種を問わずお薦めできます。
日本企業が抱える課題の最適解
HubSpotのCRMは「使いやすさ」「柔軟性」「自動化と連携機能」が非常に優れています。
直感的で使いやすい設計
- 複雑な設定や操作が不要で、初心者でも簡単に使い始められる直感的なインターフェース
- ITリテラシーに差がある現場でも学習コストが低いため定着しやすい
- 営業、マーケティング、カスタマーサポートが一体となって利用できるため、全社的な活用を期待できる
段階的に活用できる柔軟性
- 中小企業や初めてCRMを導入する企業でも始めやすい料金体系
- 企業の成長に合わせて機能を拡張できるため段階的な導入が可能
- HubSpotの柔軟なスケーラビリティが多くの日本企業にとってメリットのひとつ
自動化と連携機能
- メール送信、データ入力、リード管理などの自動化機能が充実
- Google WorkspaceやSlackなど主要ツールとの連携が容易
- 既存の業務フローを大きく変えることなく統合運用が可能
- データ入力の負担を新たに増やすことなく、現場で使われやすい
HubSpotのCRMは「簡単に始められる」「拡張性が高い」「業務効率を向上させる」などの点で、日本企業のCRM活用における課題を的確に解決するツールです。
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