事業に貢献する会員サイトとHubSpotの有用性
目次
会員サイトとは
- 特定の会員や登録者のみがアクセスできる(クローズドなWeb環境)
- 特定ユーザーに向けた情報やサービスを提供する
- 企業と会員、会員同士のコミュニティを可能とする
上記のように会員サイトは特定の会員や登録者のみがアクセスできる情報やサービスを提供するWebサイトです。不特定多数の誰かではなく、一人ひとりのユーザーと企業が結びつく「場」の提供であると考えると分かりやすいかもしれません。One to One でコミュニケーションを積み重ね、必要とする情報や利便性を提供することで信頼関係構築に寄与します。
特定のユーザーと結びつくためのプラットフォーム
会員サイトは通常のWebサイトとは異なり、アカウントを作成したユーザーが認証情報を入力してログインすることでコンテンツや機能にアクセスできる環境がオンライン上に構築されています。ECサイトのマイページやeラーニングサイト、ニュースの定期購読サイト、顧客向けサポートページなどが該当します。一人ひとりのニーズに合った情報を効率的に届けるためのプラットフォームとして非常に有用です。
ユーザーとの長期的な関係構築に活用できる
会員サイトを活用することで企業はユーザーとの長期的な関係構築にオンラインでも取り組むことができます。不特定多数が相手ではなく、ユーザーそれぞれが必要とする情報を必要なタイミングで提供することが可能になります。「個々に最適化されたサービス提供」「利便性の向上」「継続的なコミュニケーション」の積み重ねにおいてユーザーとの信頼関係の醸成が期待できます。ECサイトでの活用が印象に残りますが、製造業や法人サービス(BtoB)においてもこれから注目される分野です。
会員サイトが貢献する事業領域
1. 顧客との関係性の強化
会員サイトは企業と顧客との関係をより強固にするための手段として機能します。ユーザー専用のコンテンツや特典を提供することで、利用者のリピート率やブランドロイヤルティを向上させることができます。
2. 情報の一元管理と配信の効率化
情報を会員に向けて効率的に提供できるため、企業側は一度の管理で複数の会員に同時に最新の情報を配信できます。製品のサポート情報やアップデート情報、イベントの告知などを自動で通知することで、企業と顧客との情報共有を円滑に進められます。
3. 顧客データの収集と分析
会員サイトは会員の行動データやニーズに関する情報を収集するのに適しています。どのコンテンツの反応が良いのか、どんなサービスに興味を持っているのかなど、サイト上の行動データを収集・分析することで、企業はマーケティング戦略を最適化することが可能です。
4. 不特定多数への情報提供リスクの低減
セキュリティの観点からも、会員Webサイトは不特定多数への情報漏洩を防ぐ手段として有効です。重要な情報や特別なコンテンツを限定的に公開することで、競合他社に情報を渡さない対策ができます。
会員サイトの例
会員サイトは様々な業種やビジネスでの導入が可能です。
特に以下の分野では、会員サイトの利便性と顧客との関係強化が事業に価値をもたらします。
1. eコマースサイト
商品のレビューや特別割引、ポイントシステムなどを会員向けに提供することで、ユーザーの購買意欲を高めることができます。モール型ではなく自社EC型の場合は特に独自の会員サイトが必要となります。
2. 教育機関やオンライン学習プラットフォーム
学習教材やコースへのアクセスを会員専用とすることで、学習の進捗管理やコンテンツの質を保ちやすくなります。対面型レッスンより柔軟に展開できるのが強みであり、資格取得や語学などのスキルアップ講座はもとより、近年では資産運用や投資スクール、ものづくりを学ぶオンライン学習塾まで幅広いジャンルで活用されています。(例 ものづくりを学ぶWeb学習塾『MONO塾』)
3. 自社メディアやニュースサイト
プレミアム記事や会員限定のコンテンツを提供することで、会員のロイヤルティ向上と収益の安定化を図ります。インターネットの拡大により新聞やテレビといった既存マスメディアだけでなく、企業が独自のオウンドメディアを立ち上げることも増えてきました。(例 安心計画×サポートサイト )
4. コミュニティサイト
参加メンバーが情報を共有し、交流するためのプラットフォームを提供する際に、会員制にすることでより密な関係性を構築できます。事例として、株式会社カインズが立ち上げた「CAINZ DIY Square」などがあります。こちらはDIYを楽しむユーザー同士がオンラインとオフラインでつながるコミュニティです。
4. カスタマーサポートサイト
顧客向けのFAQやサポート資料を専用に用意することで、顧客の満足度向上とサポート業務の効率化が可能です。製造業などのBtoB企業においても今後注目される領域です。(例 菊水電子工業株式会社のマイページ機能)
5. エントリー後の採用プラットフォーム
エントリーしてくれた求職者に特化した専用サイトおよびマイページを作ることで、One to One のコミュニケーションやより密な情報を求職者に提供できます。これからの中小企業は「必要なときに必要な人数を集める」だけではなく、「自社を検討してくれる可能性がある求職者未満な人々をどれだけストックできているか」が重要になると思われます。その際においてもOne to One のプラットフォームは重要になるはずです。
6. 販売代理店を対象としたサービスサイト
ビジネスパートナーである販売代理店に向けた情報提供を行います。代理向けのFAQや営業資料を専用に用意することで、活動支援とサポート業務の効率化が可能です。提供できる情報やコミュニケーションは代理店ごとに違うはずです。一括な情報発信ではなく、企業ごと・担当ごとに情報提供ができるプラットフォームの重要度はこれからさらに増していくと予想されます。
会員サイトに必要な機能
- ユーザー登録・認証機能
会員の登録とログインを管理するための機能です。通常、メールアドレスやパスワードによる認証、二段階認証などが含まれます。 - 会員管理機能
会員の基本情報、登録日、利用履歴、アクセス権限などを管理する機能です。企業側で柔軟に会員情報を確認・編集できることが重要です。 - コンテンツ管理機能
会員向けコンテンツを管理する機能です。コンテンツの追加・削除、カテゴリー管理、アクセス権限の設定などを行うため、管理画面の使いやすさがポイントです。 - 通知・メッセージ機能
新しいコンテンツや更新情報、メンテナンス情報などを会員に通知する機能です。メール通知やプッシュ通知などが含まれます。 - データ分析機能
会員の利用状況を分析し、会員の行動やコンテンツの反応を可視化する機能です。マーケティング戦略の立案や改善に役立ちます。また、メール配信やクーポン発行など、マーケティング支援の機能も含まれます。 - 決済機能
有料会員向けサービスの場合、月額や年額のサブスクリプションのための決済機能が必要です。クレジットカードや電子マネーなど、複数の決済手段を提供することで利便性を高めます。 - セキュリティ機能
不正アクセスを防止し、会員データを保護するセキュリティ対策が必要です。
会員サイトを構築する際のポイント
- UX/UIデザインの最適化
会員制サイトでは、会員にとって使いやすく、わかりやすいデザインが重要です。特にログインやコンテンツアクセスのプロセスをシンプルにすることで会員の離脱を防ぎます。 - セキュリティ対策
個人情報や決済情報を扱うためセキュリティ対策は必須です。SSLの導入やパスワードの暗号化、二段階認証の設定などを行い会員の安心感を高めましょう。 - スケーラビリティ
会員が増加しても安定して動作するように、サーバーのスケーラビリティを確保することが求められます。アクセス数の増加に対応できるインフラ設計が重要です。
会員サイトをHubSpotで作るメリット
HubSpotで会員サイトを構築することには多くのメリットがあります。特にHubSpotはマーケティングオートメーションとCRM機能を統合しているため会員サイトの運営に非常に適しています。
1. 統合されたマーケティングオートメーション
HubSpotはメールマーケティング、ソーシャルメディア、広告などのマーケティング機能を一元管理できるプラットフォームです。会員制サイトを通じて得られる顧客情報を活用し、ターゲットに合わせたパーソナライズドマーケティングを展開することができます。例えば、会員の閲覧履歴や利用状況に応じて自動的にメールを送るなど、マーケティング施策を効率化できます。
2. 強力なCRM機能
HubSpotは顧客管理(CRM)機能が充実しており、会員ごとの詳細なデータを管理できます。会員の行動履歴、購入履歴、カスタマーサポートの問い合わせなどの情報を統合的に把握できるため、会員一人ひとりに適したアプローチを提供しやすくなります。また、営業チームやカスタマーサポートと情報を共有することで、迅速かつ効果的な対応が可能です。
3. カスタマイズ可能なコンテンツとパーソナライズ
HubSpotのCMSにはパーソナライズ機能が備わっており、会員属性や行動履歴に基づいたコンテンツ表示が可能です。たとえば、新規会員と既存会員で異なるダッシュボードやコンテンツを表示したり、特定の会員グループにのみ公開するリソースページを設けることができます。これにより、ユーザー体験を向上させ、会員のロイヤリティを高めることが可能です。
4. 分析とレポート機能が充実
HubSpotには詳細な分析・レポート機能があり、会員の行動データをもとにしたパフォーマンス分析が簡単に行えます。どのコンテンツが人気なのか、サイト内のどのエリアで会員が離脱しているかなどのインサイトを得ることができます。これにより、より効果的なコンテンツや会員体験の改善に役立てることができます。
5. フォームやチャットボットの活用でエンゲージメント向上
HubSpotではドラッグ&ドロップでフォームやチャットボットを簡単に作成できます。会員専用の問い合わせフォームやカスタマーサポート用のチャットボットを設置することで、迅速な対応が可能になり、会員とのエンゲージメントを高められます。また、これらのツールはHubSpotのCRMと連携しているため、会員の問い合わせ内容が自動的に記録され、適切なフォローアップも容易です。
6. 自動化ワークフローによる効率的な運営
HubSpotのワークフロー機能を活用すれば会員に関するタスクやフォローアップを自動化できます。新規会員登録後にウェルカムメールを送信したり、アクティブでない会員にリテンション施策として自動でメールを送るといったことが可能です。これにより会員制サイトの運営負担が軽減され、会員の維持率向上にも貢献します。
7. セキュリティとサポートの信頼性
HubSpotは信頼性の高いセキュリティ対策が施されており、個人情報や会員データの保護がしっかりと行われます。また、HubSpotのサポートチームも充実しており、技術的な問題やトラブルにも迅速に対応してくれるため、安心して運営ができます。
株式会社JBNが会員サイト構築を得意とする理由
HubSpotのプラチナパートナーであるJBNは数多くの企業様へのHubSpot導入支援やマーケティング施策支援を行ってまいりました。JBNの実績紹介を見る
HubSpotプラチナパートナー
HubSpotが定める認定プログラムは5段階に設定されています(パートナー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、エリート)。国内6社のプラチナパートナーにJBNは選定されています。
JBNは会員サイト構築における多角的なアプローチと豊富な経験により、クライアントに最適なソリューションをご提供いたします。HubSpotによる会員サイト構築で、マーケティングの強化、会員管理の効率化、カスタマイズ性の向上が期待でき、会員満足度の向上やビジネスの成長に貢献いたします。