イベントレポート:音楽と仕事、いい関係ー兼業音楽家に聞くー
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7月18日(金)、JBN長野オフィスで「自分らしい働き方」について考えるトークイベントを開催しました。
本イベントのテーマは、JBNが大切にしている企業カルチャーのひとつ「自立と責任」。
JBNでは、多様なバックグラウンドや価値観を尊重し、一人ひとりが自分らしく働ける環境づくりを大切にしています。
イベントには、2つの仕事を両立しているお2人をゲストに迎え、それぞれの働き方についてお話しいただきました。登壇したのは、JBNのエンジニアとして働きながらDJ/音楽制作を行う荒井さんと、カメラマンとして活動しながらバンド活動を行っている清水隆史さんです。
トークゲストプロフィール
清水隆史
フォトグラファー/ベーシスト。
1992年に「ネオンホール」、2003年に「ナノグラフィカ」をスタート。
約30年にわたり長野のユースカルチャーと地域文化をつないでいる。
荒井 亮(XTAL)
エンジニア/DJ
95年からDJを開始。川崎工場地帯の某工場屋上にて行われているインダストリアル・レイブパーティー「DK SOUND」で、k404とのTraks BoysとしてレジデントDJを務める。Jun Kamodaとのバンド(((さらうんど)))、Your Song Is Goodのギタリスト吉澤成友とのユニット、様々な海外レーベルで活躍する岡山在住のダンスミュージック・プロデューサー、KEITA SANOとのユニットでも、精力的にリリースを重ねる。
ソロとしては、Crue-L Recordsからの1st『Skygazer』(2016年)、自主レーベルCizimaからの2nd『Aburelu』(2020年)に続き、カクバリズムより3rdアルバム『EKO』を2024年にリリース。
当日はさまざまな業種の方にご参加いただき、それぞれの仕事に対する思いや考え方を共有できる、とても有意義な時間となりました。
本記事で、トークイベントの内容をお伝えします。
トークイベントレポート
仕事と音楽、違うからこそ続けられる
イベント前半では、登壇者の2人がどのように「仕事」と「音楽活動」という異なる領域を両立しているのかを語ってくれました。
清水さんは、カメラマンの仕事と音楽活動は「まったく違うモード」で行っているといいます。カメラマンの仕事はクライアントの要望に応える外向きの仕事。一方で、音楽は純粋に「かっこよさ」を追求する内向きの活動です。思考回路も感情の動き方も異なり、ライブ後は高揚感で眠れなくなることもあれば、撮影後は緊張が解けて眠くなるなど、心身への影響すら正反対だそうです。
ただし、音楽の現場で磨かれる「かっこよさ」への感覚は、写真の仕事にも確実にいきているとのこと。クライアントワークでも、依頼をただこなすだけでなく「ギリギリのラインを狙う」「意外性を一滴加える」といった、アーティストとしての感性が写真に幅をもたらしていると話してくれました。
荒井さんは、JBNのエンジニアとしての仕事と音楽活動について「完全に分離している」と話していました。
どちらもコンピューターを使いますが、論理的なコーディングとは対照的に、音楽制作ではエラーから生まれた偶発的な音を積極的に採用するなど、非論理的な要素を大切にしているそうです。
2つの活動は交わらないものの、互いに存在することで心のバランスが保たれているともいいます。DJ活動のあとは高揚感で気持ちが落ち着かないこともありますが、全く異なるコーディングの仕事に向き合うことで、自然と日常に「戻ってくる感覚」を得られると話していました。
JBNのカルチャーが後押しする働き方
イベントの終盤では、JBNの働く環境についての話に。
荒井さんは入社を決めた理由として、音楽活動に取り組む社員が多く、個々のバックグラウンドを歓迎する「受け入れられやすい雰囲気」があったことを挙げていました。現在はエンジニアチームのリーダーとして活躍しており、「JBNで働く中で、自分の可能性が広がった」と振り返りました。
外部パートナーとして関わる清水さんは、JBNを「柔軟性が高い会社」だと表現し、社員に何かを一方的に求めるのではなく、それぞれの裁量やスタイルを尊重する姿勢が印象的だと話してくれました。
おわりに
今回のイベントは、後半に参加者の皆さんとも意見交換の時間を持つことができ、それぞれの立場で感じている「働く」ということの価値観に触れる貴重なきっかけになりました。
最後に、清水さんが語った「人はきっと、どこかに自己表現としての痕跡を残したい生き物なんだと思う。JBNは、その痕跡を残せる余白や機会を多く作ってくれる会社」という言葉がとても印象に残りました。
一人ひとりが表現や挑戦を続けられる環境をこれからも大切にし、それぞれが自分らしく働ける組織であり続けたいと、改めて感じさせられる時間となりました。