【コラム3】Webに「地方」はあるのか(前編)

【コラム3】Webに「地方」はあるのか(前編)
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インターネットは地方企業こそ活用すべきで、これは大きなチャンスである、といった論評がネット上において散見されます。言うまでもなくインターネットには地方も中央もありませんし、県境も国境も存在しないのですが、こういった論評はリアル社会における地方の現状から見て、地方企業こそ〝伸びしろ〟があるよということを言っているわけです。

これはある側面からみると理論的に正しいのですが、いざ現場に足を踏み入れてみると事はそう単純なものではありません。Webを使う当事者企業の視座が、Webの持つフラットな特性を歪めてしまうのです。

当社は今でこそ東京にもオフィスを構えておりますが、そうなるまでの20年以上の間は主として長野県の中小企業のWeb活用に関する仕事をひたすらやっておりました。構築したWebサイトの数は1000はくだらないでしょう。
この長い経験を通じて心底感じるのは、当事者である地方の企業が、Webの力を信じてその流れに乗ることのハードルの高さです。理屈の上では理解しても、組織全体で取り組む体制がなかなか作れないために、思い描いた状態にたどりつけないというケースがとても多いのです。
例えば、社長だけが一生懸命旗を振っているだけだったり、逆に担当部門だけが先行してしまい他部門や経営陣との意識の乖離が生じたり、リアルでの展開とWebの活用が別々に動いていたりなどなど、さまざまな〝ちぐはぐさ〟が壁となり、なかなか結果に結びつきません。

この原因を当事者である企業自身だけ求めるのは少し酷でもあり、もとより中央の企業は生まれながらにして視野が全国区である場合が多いのに対して、地方でそうなりにくいのはいたしかたなく、最初からハンディキャップを負っているのです。

冒頭のコラムタイトルの答えを言うならば、Webに地方はないが、それを使う側に地方という概念が強く残っているために、その格差がWebにも現れてしまっている、といったところでしょうか。(次回に続く

執筆者:JBN塚原

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