「個」から「組織」へ。品質を高めるJBN流・2段階デザインレビューの文化
目次
はじめに:JBNのデザインは、なぜ「チーム」で作るのか?
こんにちは。JBNデザイナーの西澤です。
「デザイン」と聞くと、デザイナー個人の「センス」や「ひらめき」があって完成するもの、というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、デザインはデザイナー個人の「センス」で作る作品ではなく、そのものの「らしさ」を体現するための手段と考えています。特にお客様の『事業を表現』する手段としてWebサイトを制作する際は、一人の好みや主観だけで左右されるべきではないと思っています。
JBNでは、PM(プロジェクトマネージャー)、ディレクター(制作/HubSpot)、デザイナー、エンジニア(コーダー)など複数の専門職が集まり、「チーム」としてプロジェクトに取り組みます。(※プロジェクトの内容によってメンバーは変わります)

ただし、複数人で関わるということは「みんなの意見をなんとなく無難にまとめる」ということではありません。チームで取り組むからこそ、デザイナーにはプロとしての明確な根拠と責任が求められます。
個人の責任感と、チームによる客観性を両立させ、「個人デザイナーが提供するデザイン」から「組織が提供するデザイン」へと引き上げているのが、今回ご紹介する「デザインレビュー」という文化です。
視点を変えてブラッシュアップ!「2段階」のレビュー体制
JBNのデザインクオリティを支えているのは、大きく分けて2つの異なる視点によるレビュー体制です。一度にすべてを確認するのではなく、フェーズを分けることで、多角的なブラッシュアップを実現しています。
STEP1:デザイナー同士で「造形」を磨く『セクション内レビュー』
最初のステップは、デザインセクションのメンバーによるレビューです。ここでは「デザイナーとしての専門的な視点」から、デザインの完成度を極限まで高めていきます。

- UI/UXの基本原則
- ユーザーの目線の動きに違和感はないか。情報の優先順位が正しく整理され、迷わず目的のアクションに辿り着けるレイアウトになっているか。
- アクセシビリティと視認性
- 文字のコントラスト比は適切か、誰にとっても読みやすく、情報が正確に伝わる色使いやサイズ感になっているか。
- トーン&マナーの一貫性
- サイト全体を通してデザインのトーン(色、フォント、写真の雰囲気、あしらいなど)にブレがなく、一つの世界観として統一されているか。
- サイト全体を通してデザインのトーン(色、フォント、写真の雰囲気、あしらいなど)にブレがなく、一つの世界観として統一されているか。
デザインセクションでは朝礼の場でレビューをしています。
発表者は背景やコンセプト、そしてデザインの意図について説明を行います。その後、参加者同士で意見を交わし、細かい修正点を指摘し合います。この場では先輩・後輩関係なく、フラットに意見を出し合います。
STEP2:お客様の「課題解決」を確信に変える『プロジェクト内レビュー』
造形のクオリティアップを経た後は、プロジェクトメンバー全員が集まるMTGでのレビューです。ここでは「使いやすさ・きれいさ」とは違う、お客様により寄り添った視点でデザインを検証します。

- コンセプトシートとの整合性と独自性
- テンプレート的な無難なデザインに留まらず、事前にお客様からヒアリングしてきた内容が「コンセプト」に合い、かつサイトに合った「独自性」が表現できているか。
- 違和感の言語化
- メンバー全員で「ターゲットユーザーの目線」になり、少しでも感じる違和感を共有し合う。
- 機能面と実装の実現性
- 変更が難しい終盤ではなく、この段階でエンジニア(コーダー)を交え、「実装可能か」「工数がかかりすぎないか」の検証をする。
- 変更が難しい終盤ではなく、この段階でエンジニア(コーダー)を交え、「実装可能か」「工数がかかりすぎないか」の検証をする。
このSTEPの1と2を、時には複数回行いブラッシュアップを重ねます。
デザインレビューがもたらす「3つの良いこと」
このように2段階のレビューを重ねることは、単にミスを防ぐためだけではありません。組織として取り組むからこそ得られる、3つの大きなメリットがあります。

- 「自分では気づかない視点」によるクオリティの底上げ
- 作っている本人は、どうしても視点が固定化してしまいます。専門家の目(STEP1)と、プロジェクト全体の目(STEP2)を通すことで、一人では気づけなかった最適解に辿り着けます。
- レビューを通して「見る目」が養われ、共に成長できる
- 他者のデザインを見て言語化することや他メンバーの思考プロセスに触れることは、自分自身の大きな気づきに繋がります。「見る目」が養われることで、結果としてチーム全体のスキルアップが加速します。
- 進捗が可視化され「困らない関係性」が築ける
- 定期的にレビューを行い、「誰が今、どんなデザインを作っているか」を共有することで、いざという時に助け合える土壌ができます。初回だけでなく、進捗があればこまめに共有し合うことで、心理的な壁をなくしています。
批判ではなく「共創」。JBNのデザインレビュー「虎の巻」
デザインレビューは「自分のデザインが承認されるかどうかの審査」や「ダメ出しの場」ではありません。JBNではレビューのゴールを「デザインのさらなる品質向上」と定めています。
より良いものを作るために、私たちが社内で共有している「虎の巻(心がけ)」をご紹介します。
【レビューをする側(プロジェクトメンバー)の心がけ】
- アラ探しではなく「もっと良くするには?」を考える
- 感情的にならず、次のアクションに繋がるよう「相手に力を貸す」スタンスで臨みます。
- 変更理由を明確にする
- ただ「直して」ではなく、「なぜ変更してほしいのか」の理由を明確に伝え、ポジティブな議論を生み出します。
- 指摘の前に「良い点」を伝える
- レビューの場にいるのは「一緒に仕事を作り上げる仲間」です。まずは「ここ、すごく良いね!」とお互いをリスペクトし合うことから始めます。
【レビューを受ける側(デザイナー)の心がけ】
- 言われた通りにする「オペレーター」にならない
- もらった意見にはしっかり耳を傾けますが、ただ言われた通りに修正するのではなく、自分の中で咀嚼し、プロとして考えてデザインに落とし込みます。
- 最終段階ではなく、途中段階でも相談する
- 完成してからではなく、修正時間が取れるよう途中段階でも共有します。テイストが決まっていなくても方向性を伝え、「悩んでいる箇所」を具体的に話すオープンな姿勢を大切にしています。
おわりに:JBNは「組織」で、お客様の課題に向き合います
「デザインレビュー」という、一見すると地味で裏側にあるプロセス。しかし、そこには「個人のセンスに頼らず、組織全体で品質の底上げを図る」というJBNの強い意志とカルチャーが詰まっています。
お客様にとって、Webサイトはビジネスの重要な武器です。デザイナーは「自分の作品」を作るためではなく、お客様のビジネスの成功のためにデザインをしています。だからこそ、自分の作っているものに対してオープンになり、プロジェクトメンバー全員で「もっと良くするには?」を真剣に議論し合うことを大切にしています。
JBNでは、このような文化に共感し、一緒にデザインの品質を高め合える仲間を募集しています。私たちが大切にしている「チームで創り上げる面白さ」に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひお気軽にお声がけください!