旅しながら働く──ハノイで見つけた、自分らしい働き方

旅しながら働く──ハノイで見つけた、自分らしい働き方
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樋口麻由-1JBNスタッフのリレー形式でコラムをお届けするスタッフコラムです。

今月のコラム担当はデザイナーの樋口です。
Webデザイナー。使いやすさと見た目の心地よさ、どちらも大切にしながら、課題解決につながるデザインを心がけています。ひとり旅と映画(年間60〜80本)、音楽が好きで、気づけば20カ国以上を旅してきました。旅先では必ず看板と建築をチェック。

働き方は、もっと自由でいい

JBNには「自立と責任」というカルチャーがあります。

大切なのは、成果を出すこと。その過程やスタイルは、社員一人ひとりに委ねられている。この価値観が、わたしの「働き方」に対する考え方を柔らかくしてくれました。

あるとき、「働く場所を変えてみたらどうだろう」と思いました。ずっと好きだった旅と、毎日向き合っている仕事。そのふたつが交わることで、今まで見えなかったことが見えてくるかもしれない。そう考えて、ベトナム・ハノイでの約1ヶ月間のワーケーションをやってみることにしました。

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ハノイで暮らし、働き、デザインと向き合った一ヶ月間

ベトナムは日本よりも“外”と“内”の境目がゆるやかで、暮らしが自然と外に広がっている印象を受けました。屋台で食事をしたり、家の前でくつろいだり、生活の気配が道ばたにもあって、街そのものが生活空間の一部のようです。滞在先はハノイの中心地にあるAirbnbで借りた一室。Wi-Fiやデスク・椅子が揃った部屋を選び、短期ではなく“暮らす”ことを意識した場所にしました。エリアは観光地から少し外れたローカルな地域。

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ホアンキエム地区の小さな路地にある3階建のアパートの1室
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1泊2,800円くらい。キッチン・バス付き


日本とベトナムの時差は2時間。ハノイでは5〜6時に起きて身支度を整え、7時からの朝会にオンラインで参加。朝の涼しさと静けさの中で一日が始まるのは、日本にいるときよりもずっと新鮮でした。ミーティング後はマーケットで朝ごはんを買い、そのまま部屋で作業に集中。ランチタイムには外に出て、地元の食堂でベトナム料理を楽しみます。午後はカフェに移動して続きを行い、16時に終業。夕方からはリフレッシュがてら街歩きへ。マッサージを受けたり、ハノイならではのベトナム料理に挑戦し、夜はバーで一杯。そんな毎日を繰り返しました。

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ハノイ名物・チャーカー。ディルと川魚を炒めて米麺と一緒に食べる
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ベトナムでは良く食べられるタニシのレモングラス蒸し


週末には、博物館で美しい民藝品を眺めたり、内装デザインと音が洗練されたクラブを訪れたりしました。そうした“デザインの良いもの”に触れる時間は、自分の中の「見る目」が養われる感覚がありました。色や質感、空間のバランスなど、意識していなかった細部があとからじわじわと仕事に活きてくる──そんな体験がいくつもありました。

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〈ベトナム女性博物館〉女性の暮らしと歴史、ファッションを丁寧に紐解く
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〈Unmute Hanoi〉チャラくないクラブで、音楽を純粋に楽しめる。内装も最高

 

作業場所も気分で変える。街中カフェで仕事に集中

印象的だったのは、ハノイのカフェの快適さです。Wi-Fi完備、電源あり、静かな音楽と程よいざわめき。集中のための空間が街のあちこちに用意されているようでした。ローカルの人たちもパソコンで作業していて、自然と集中できる心地よい場所でした。

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〈Habakuk Fine Coffee & Bistro〉何度も通うのはコーヒーが美味しいところ
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カフェでの作業は集中とリラックスのバランスがいい


街を歩いていても、建物のディテールや看板のタイポグラフィなど、日常の中にインスピレーションがあふれていました。仕事と旅が分かれていた以前と違い、目の前の体験すべてが、インプットとして自然に蓄積されていく感覚。「好きなこと」と「仕事」が少しずつ近づいてくるような、不思議な実感がありました。

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気持ちに余白が生まれ、仕事にも良い変化があった

今回のワーケーションを通じて、「働くこと」に対する自分の視点が少し変わりました。
旅先で働くという非日常のなかに身を置くことで、これまでの習慣や思い込みがゆるみ、「本当は自分はこうしたかったんだ」と思える瞬間がいくつもありました。

また、異国の文化やリズムに触れることで、自分の“働く”という感覚に、ちょっとした柔軟さが生まれたように思います。思い通りにいかない環境や時間の流れも、「まあいいか」と自然に受け入れられる。その心の余裕が、日本に戻ってからの仕事にも活きて、気持ちが安定し、納期前のプレッシャーさえ、ちょっと楽しんで乗り切れるようになったのです。

場所を変えるだけで、思考も感情もこんなに変わる。ワーケーションは、ただの気分転換ではなく、自分らしい仕事のリズムを見つけるプロセスだったのかもしれません。

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