セミナーレポート|ワークショップ:CRM活用フローを作ってみよう

セミナーレポート|ワークショップ:CRM活用フローを作ってみよう

目次

2025年7月9日(水)HubSpot社主催のイベント変化の時代に求められる「即効性」実現の実践術にJBNの阿部が登壇し、

  • 検討期間が長いサービスを扱うため、情報発信のタイミングや内容に悩んでいる

  • 営業から『リードの質が低い』『相性が悪い』と言われる

上記のような悩みを対象としたセミナーとワークショップ(“いち早く伝わる” 価値設計と、“今すぐ出会える” 仕組み―検討期間の長いサービスにおけるWeb×CRM活用術)を実施しました。 本レポートではワークショップの内容を中心にお届けします。

はじめに:検討期間の長いサービスのWeb活用における課題

検討期間が長いサービスを扱う企業の典型的な悩み

  • サービスには自信があるのに、Webサイトでは十分に伝わらない

  • コンテンツを発信しても反応が薄く、「届いている実感」が持てない

「伝わらない」「届かない」ことの構造的な問題

この背景には次のような構造的な問題があります。

1. Webサイトの「受け手依存」という特性

Webサイトはユーザーの理解力や前提知識に依存します。
顧客が課題を自覚できていないと検索行動に繋がらず、価値が届きません。


2. 検討期間の長いサービスならではの多様な視点での判断

 検討期間の長いサービスは新しい価値を持つことが多く、顧客がその価値を表す言葉を持っていないと検索されにくいです。また、価格が高く影響範囲も大きいため複数の関与者(現場、管理職、経営層など)が多様な視点で判断する必要があり、長期的なアプローチやコミュニケーションが必要となります。

Web活用で成果を出すために不可欠な2点

こうした構造的ミスマッチを解消し、Web活用で成果を出すには次の2点が不可欠です。

検討期間の長いサービスを扱う企業がWeb活用で成果を出すには
  • 伝わる設計
    顧客に自分ごととして受け取れられる情報を整えること(ペルソナの明確化、ジャーニー設計、コンテンツ設計)
  • 出会う仕組み
    CRMを活用して顧客の行動データを把握し、企業側から適切なタイミングで接点を持つ仕組みを整えること

この2つを連携させるための設計図がCRM活用フローです。
CRM活用フローがあることでマーケティングと営業が共通の前提で動けるようになり、施策やデータ活用が断片化することを防げます。

ワークショップレポート:CRM活用フローを作ってみよう

ワークショップの目的

このワークショップの目標は顧客との接点を最適なタイミングで設計し、「伝わる設計」と「出会う仕組み」を連携させたCRM活用フローを完成させることです。

必要な3つの要素

  1. 顧客の状態を判定するための基準を決める
  2. 判定に必要なデータを特定し、取得する
  3. 顧客理解を深め、支援やデータ取得につながるコンテンツとアクションを定める

これらを整理することで、「どのデータをもとに、マーケティングや営業がどう動くか」を明確にすることができます。今回のワークショップではこれらの要素を整理し、CRMフローとして可視化するための具体的なステップに取り組みました。

ワーク内容(5つのステップ)

ワークショップは、大きく「顧客理解」と「データ活用の流れと設計」の2つのステップに分かれ、合計5つのワークを通じてCRM活用フローを構築しました。

ワーク1 顧客理解(ペルソナの作成)

ペルソナとは実在するであろう "誰か" を想定した「象徴的な顧客モデル」です。
ペールソナ作成シートに名前、年齢、職種、業種、企業規模といったユーザーの属性情報に加え、彼ら彼女らが抱えている課題や悩み、そして自社コンテンツを検索する際に使用するであろうキーワードなどをリアルに描写します。

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  • ポイント:実際の顧客や相談シーンを思い出し、彼らがどのようなことを考え、どのような日常の悩みを持っているかを想像することが重要です。BtoCの顧客を想定する場合は、家族構成、年収、趣味などの情報も考慮します。

ワーク2 顧客理解(ジャーニー作成)

ペルソナが自身で課題に気づき、解決策を比較検討し、導入を決定するまでには3つの段階(課題の認知、解決策の検討、決定・行動)があります。彼らの行動を想定し、それぞれのフェーズでどのような情報が求められるのか?どのようなアクション(CTA)があれば検討が進むだろうか?を整理することがジャーニーシートの作成です。ユーザーに心理や行動の流れを見える化することで、コンテンツやアクションの打ち手が見えてきます。

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  • ポイント:各フェーズで顧客が何に悩んでいるか、どのような情報を求めているかを想像し、そのタイミングで届けるべき具体的な情報やアクションを考えることが重要です。

ワーク3 データ活用の流れと設計(コンテンツ設計)

CRM活用では「顧客の状態を察知するためのデータ」が必須です。データを取得するために、見込み客の検索行動を創出したり、企業の発信に反応してもらうきっかけ作りが必要です。このワークでは、「見込み客の集客」と「顧客の行動から状態を読み取る」ためのコンテンツを設計していきます。

今回は「トピッククラスター」という概念を用いてコンテンツを整理します。1つの大きなテーマ(ピラーページ)とその周辺にある細かな疑問やニーズに答える記事(クラスターコンテンツ)をグループとして設計する手法です。併せて、ピラーページとクラスターコンテンツ、それぞれに読んだ人が次にアクションしたくなるようなCTA(資料ダウンロード、セミナー申し込み、デモ依頼など)を設定します。

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  • ポイント:ペルソナが感じているモヤモヤに正面から答えるようなコンテンツが効果的です。「選び方がわからない」「失敗したくない」「比較したい」など、検索する心理を想像してタイトルを考えましょう
  • ポイント:CTAは顧客の検討段階に応じて変えることが効果的です。認知段階では「メルマガ登録」や「チェックリストダウンロード」のような軽度なアクション、検討段階では「比較資料ダウンロード」や「ウェビナー申し込み」のような詳細な情報提供、決定段階では「見積もり依頼」や「デモ依頼」など、具体的な行動を促すCTAが望ましいです。

ワーク4 データ活用の流れと設計(MQL・SQLの判定基準と取得データの整理)

どの見込み客を営業に引き渡すべきかを判断するためのMQL・SQLの明確な基準を定め、その判断に必要なデータ項目を整理します。
属人的な判断による機械損失や誤った対応を防ぎ、マーケティングと営業が連携する仕組みを構築します。

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  • ポイント:過去の有望な案件を振り返り、どのような条件が揃っていたかを思い出すと基準がイメージしやすくなります。営業担当者の目線で必要な情報や、まだ取得できていないが「あったら役に立つ」情報も含めて考えることが重要です。

ワーク5 CRM活用フローの可視化

これまでのワークで設計した内容をCRM活用フローとして整理します。
これがマーケティングと営業が共通の仕組みで動ける状態を作るための設計図となります。

  1. コンテンツからの接点形成
  2. CTAによる情報取得
  3. 顧客情報(コンタクト・会社)へのデータ入力
  4. リスト化とメール配信によるナーチャリング
  5. MQL/SQL判定
  6. IS・営業へのトス

上記の一連の流れを可視化するのがCRM活用フローです。

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  • ポイント:このワークではトピッククラスターで考えたコンテンツとCTAをフローの左端に配置し、そこから取得するデータ項目をコンタクトと会社に分けて記入します。そして、行動データや属性データに基づいてMQL/SQLの判定基準を記入し、最終的に営業活動に繋げる流れを明確にします。
  • ポイント:メール配信によるナーチャリングはリストをセグメントし、興味関心の高い層に合わせたコンテンツを届けることで、さらに顧客の検討を深める役割を担います。この全体フローを理解し、「何をきっかけに、どんなデータを集めて、どう判断し、誰が動くか」まで落とし込んで理解することが、CRM活用において非常に重要です。

ワークショップのまとめ

検討期間の長い商材を扱う企業がWebで成果を出すには、「顧客理解を起点に」「マーケティングから営業までをひとつの流れとしてつなぐこと」が欠かせません。

顧客理解がすべての出発点

どのような顧客に何を届けたいのかが曖昧なままでは取得すべきデータやその後のシナリオがバラバラになります。ペルソナとジャーニーを丁寧に描き、顧客にとって必要な情報と接点を洗い出すことが重要です。

見込み客の判定基準と取得データはセットで考える

どのような顧客を営業に引き渡すべきかというMQL・SQLの判断基準と、その判断に必要な取得データ項目をセットで設計する必要があります。この考え方がCRM活用の根幹となります。

一連の流れを可視化し、マーケティングと営業をつなぐ仕組みを作る

顧客との接点となるコンテンツとCTAを作成し、そこから取得するデータと見込み客の判定基準を明らかにし、IS・営業への引き渡しまでの一連の流れを可視化することが重要です。CRMは単なるツールではなく、マーケティングと営業をつなぐ仕組みとして設計することで、社内でのCRM活用が促進されます。

CRM活用のためのHubSpotの機能

CRM活用フローをよりスピーディーに実現するために役立つHubSpotの機能をご紹介します。

  • AIを用いたコンテンツ生成
    AIを活用してブログ記事を作成したり、既存記事をブラッシュアップしたり、動画などから二次利用可能なコンテンツを生成したりすることが可能です。
  • スコアリング・セグメント・ナーチャリング自動化
    AIが顧客の行動に応じて自動でスコアリングし、興味関心の高い顧客を特定します。また、AIが自動で顧客をセグメントし、行動や属性に応じた最適なメール配信などの自動フォローアップが可能です。
  • MQL/SQL判定・案件登録の自動化
    AIが点数や行動データ、企業情報に基づいてMQLを自動判定し、営業対象となったリードをスムーズにSQLとして営業へ引き渡し、案件の自動作成もサポートします。

このワークショップを受講された方からの感想

このセミナーに参加してくださったお客様から「めちゃくちゃよかった!」と感激のメールが届きまして我々スタッフ一同もびっくりしました。ご了承いただいたのでいただいたメールをご紹介します。

お客様から届いた感想メール
お世話になります。コアテック株式会社のマーケティング担当清永です。
お忙しいところにご返信いただき、ありがとうございます!
弊社がHubspotを導入したての頃、Hubspotの担当の方から本日、阿部様がお話してくれたことを何回かWebでの打合せで説明いただきました。あれからもうずいぶん経ちますが、今日、阿部さんのお話を聞いてみて、よくわかったんです!言っておられることがちゃんと理解できたんですよ!
今日、「やっていける」と思わせてもらったことを今度は私が社内の各担当に理解してもらえるように良さを伝え、コアテックとしてのいい流れを作っていこうと思います。
インサイドセールスが居ないコアテックですので、「データからの見込み客判定」をちゃんと行えるようにして、マーケとセールスが感じるリードの温度感を比較的同じぐらいにしていければ、今以上に案件創出が行えると思っています。
これからもいろいろと教えてもらえると有難いです。
まだまだ暑い日が続きますので体調を崩されないようにがんばってくださいっ!
では、今後ともよろしくお願い致します。

こちらのメールについては別途、コラムに詳しく書いておりますのでよかったらご覧ください。

お客様から届いた松岡修造ばりの熱いメール

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