【コラム7】「経験」という果実を収穫し、蓄えよう
- 目次
つい先日ですが、T大学の学生さんに昨今のAIの使い方について聞く機会がありました。
レポートなどのアウトプットでAIに頼ることは、今のところ学校から禁止されているようです。彼の場合オリジナルなアウトプットに直接影響を及ぼさない、例えばある分析のためのツールをどうやって作るのがいいかといった事柄に限定して使うことはあるとのこと。自身のアウトプットそのものについては、学校から禁止されているからというよりは「使ったら意味ないですからね」というのが彼の答えです。
そう、単位を取ることを最終目的とする学生さんもいるかもしれませんが、自身の知見や考え方を深めることに標準を合わせないのであれば何のために大学に通っているのかわからなくなりますから、彼の考え方はまっとうです。
さて、ここでお話ししたいのはビジネスへのWeb活用についてです。ビジネスの場合は大学生と違ってプロセスはどうあれ結果が問われますので、先の事例を単純に当てはめるわけにはいかないかもしれません。
望む結果さえ出せるなら、AIに任せようが専門家にすべて丸投げしようが結果オーライとも言えそうです。でも本当に丸投げでも結果が出さえすればよいのでしょうか。
私たちの経験則的にいうと、お客様企業の側が「主体者」としての意識を持たない(または薄い)場合は継続的に成果を出していくことは難しくなります。
商品やブランドについてもっとも詳しく状況を理解しているのは当事者企業にほかならないわけですから、Webマーケティングのプロと一緒に、当事者が主体者としてプロジェクト進行に沿った経験を積み重ねていかなければステップアップしていけないのは当然です。その企業におけるロードマップは他にはない唯一無二のものなのですから。
どんなジャンルでも専門家が専門家でいられる理由は、ちまたにあふれるノウハウをたくさん取り込んでいることによるのではなく、数え切れない経験を積んでいることによります。その企業の、その商品の、そのサービスのマーケティング専門家になりうるのは当事者をおいて他にはないはずですよね。
執筆者:JBN塚原