【質問にお答えします】顧客情報の入力が社内に定着せず困っています…

【質問にお答えします】顧客情報の入力が社内に定着せず困っています…

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2024年12月に開催したWebセミナー『CRMを活用した会員サイトの可能性とは』の参加者様から、「BtoB企業の場合、顧客管理についてどこまで徹底すべきでしょうか?営業担当者ごとに顧客情報の入力状況にバラつきがあり困っています」というご質問をいただきました。セミナー主催者にとってこうした質問をいただくことはとても嬉しいです。ありがとうございます。

セミナー中にもお答えさせていただきましたが限られた時間でしたので、当記事で改めて詳しくお答えします。ぜひご覧ください。(該当セミナーの詳細はセミナーレポートをご覧ください)   

Q. BtoBの場合、顧客管理をどこまで厳格に行う必要があるでしょうか?

現在、当社では部署異動・役職変更・退職 などさまざまな顧客管理項目があるのですが、営業担当者ごとに顧客情報の入力状況にバラつきがあり困っています。こうした情報管理のレベルについて、BtoBの場合ではどこまでの情報を必須事項とするべきでしょうか?

A. お答えします

答えるひと

sato-kana制作ユニットディレクター 佐藤 香奈
メルマガを始めとしたデジタルマーケティングの戦略立案や、企業のSFA、CRMなどのDX導入支援を担当。お客様の課題を捉え、最適なCRM、SFAを設計することで、業務効率の向上と持続可能な成長に貢献しています。卒業した美大でディレクションをテーマとした特別講師の経験もあり。

担当した実績例
一般社団法人 長野県農村工業研究所 様
ベイクックコーポレーション 様
国内大手メーカーA社 様

いただいたお悩みを分解すると2つのポイントがあります。
 
1つめは「営業パーソンの入力を徹底したい」ということ。
2つめは「自分たちに役立つ情報は何が必要か?を定めること」です。
 
この2つは普遍的なポイントです。入力を徹底するためには入力項目を減らしてなるべく簡略化したい。しかし、記録する情報が少ないと営業やマーケティング活動に活かせる情報が少なくなってしまう。
 
逆に、情報をなるべく記録しようとすると入力項目が多くなり、営業情報の入力が徹底されずに結局情報が集まらないという問題が発生します。あちらを立てればこちらが立たず。困ってしまいますよね。この課題解決は企業ごとにアプローチが異なります。

ポイント1. 自分たちに役立つ情報は何か?

まず「自分たちに役立つ情報は何か?」という課題について。
 
「入力するべき項目」は企業によって異なります。当然ですよね。そんなの当たり前じゃないか!と言われそうです。でも、まずはここをきちんと整理することが大切です。意外とここを素通りして、項目検討が足りないまま始めてしまっているケースも珍しくありません。
 
まずは自社で取得すべき項目を洗い出してみることをお薦めします。一通り洗い出し、優先順位をつけると下記が見えてきます。
 
  • 必ず記録が必要な項目
  • なくてもいいが、あった方が営業をするうえで役立つ項目
  • 経営者・部門長視点で把握したい項目
その上で記入者の入力ハードルも踏まえ、今の社内ではどこまで把握するのが妥当かを考えます。いきなり完璧を目指さない。情報を整理して、全体像を把握した上で、まずはここからだな…というスタートラインを見つけることが大切です。

項目整理の例

営業管理やマーケティング実施のために必要な項目の考え方の一例です。
下記で整理をしてみると、優先すべき項目が見えてきます。
 
営業をする上で必ず把握しなければならない項目 ・顧客の担当者
・顧客が抱えている課題
・予算
アプローチすべき見込み客が判断をするための材料 ・エリア
・役職
・企業規模(売上規模、従業員数など)
営業スタッフの評価をする上で必要になる項目 ・コミュニケーションの量
 電話の回数(記録)
 メールの量
 打ち合わせの量
・見積の提出回数
顧客のニーズや傾向を把握する ・業種

少しずつ慣らしていくことがポイント

HubSpotのSFA機能は入力項目の追加・削除が簡単にできるため、稼働させながら最適化を目指すことをお薦めします。特に、記録すること自体が社内に浸透していない場合は最小限の情報登録から始めると安心です。もしくは入力者にとってメリットのある項目から入力を始めるなども考えられます。
 
情報入力が社内に定着すると、入力項目が多少増えても抵抗が少なくなります。定着までの段階」「定着後の段階」とに分けて管理項目を計画し、調整することがおすすめです。

ポイント2. 営業パーソンの入力を徹底したい

自社にとって入力すべき項目を整えたとしても、入力を徹底することは一筋縄ではいきません。
これまで取り組んでいなかったことを定着させるには時間をかけて根気強く働きかける必要があります。
 
入力を徹底できた企業では定着するまで営業メンバーと活発にコミュニケーションをとっています。
その事例をいくつかご紹介します。

取り組み1)入力することのメリットや意味を、浸透するまで伝える

入力の必要性がわからないものに対して人は積極的には動いてくれません。
経営者やマネジメント視点では重要な項目であっても、実務担当者からすると入力の必要性が薄いように思えてしまう項目もあります。
 
なぜ入力するべきなのか。入力することが、自分たちにとってどんな価値をもたらすのかを、丁寧に社内に伝えましょう。
 
伝えてるよ!と仰るのであれば、伝わるまで伝えてください。「言ったから伝わる。言ったからやってくれる」ということはありません。やってくれないのであれば伝わっていないのです。何回も何回も同じことを訴え続けるということは社内定着に対して必須です。少なくとも一年はかかります。一年かける意味も価値もあることです。がんばってください。

取り組み2)定着するまで、入力状況を見守り声をかける

入力を徹底できる企業は「定期的に入力状況を確認し、声をかける担当者(管理者)」を設定しています。
 
彼らは営業担当者に入力してもらうまで粘り強く声をかけ続けています。企業によっては営業担当者が入力をすること自体を評価の対象としたり、入力管理者が積極的に働きかけることを人事の評価ポイントとするところもあります。

取り組み3)改善点は積極的に集める

入力や分析レポートの活用について、営業メンバーと管理職メンバー双方の意見をもらいながら改善をすすめます。
 
ツールの最適化のためでもありますが、意見を取り入れながら自分たちでより良いツールにしていくという姿勢が見えると、入力に対して協力的なメンバーが社内に現れやすいです。

取り組み4)上長が一番積極的にやる

「部下にまかせたけれど活用が進まない」というお話しもよく聞きますが、上長が積極的に活用しないとメンバーの入力は活性化しません。必ず徹底するという強い意志でマネージャー以上のメンバーが率先して使うことも重要です。
 
項目が多いのに入力が徹底できている企業の場合は、上長が率先して入力しているのはもちろん、未入力者への声かけまで上長が実施しています。
 
上長が入力状況の監視までを行う必要はありませんが、マネージャー以上のメンバーが積極的に活用している姿を見ることで「このツールは会社にとって重要なツールなのだ」という意識が根付きます。

まとめ

  • 自社の営業活動にとって、どのような項目を取得すべきかを分析する
  • 入力が定着するまで、地道にコミュニケーションをとり続ける
SFAやCRMは営業活動に役立つツールですが、自社のデータ分析やスタッフとのコミュニケーションをしっかりと行うことで、より効果的に活用できるツールです。
 
当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、ツールの導入と定着にあたっては当たり前のことを当たり前にやることが何よりも近道です。上記2つを実施した上で定着できれば、営業活動に貢献するCRM環境が手に入るはずです。
 
定着する前に活用を諦めてしまう例もありますが、根気強く続けた先に定着フェーズがあることを前提に活用を進めてみてください。

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